ちゅ、とお布団の中でほっぺにキス。
少し身じろぎしたのは不満だってこと。
くふふ、そうだよね。足りないよね。
だから今度は唇にキス。ちょっとハムハムしたらニノからも。
嬉しくなって舌を入れたら「朝から盛るな!」だって。
もー、ほんっと恥ずかしがり屋さんなんだから。
そのくせ、抱っこをおねだりしてくる。
今日は天気もいいし、脚の調子は悪くないだろうに。
いいけど。だってニノを抱っこすんの大好きだもん。

「あれ?ニノ、また痩せた?」
「知らない。」
「昨日ちゃんと食べてないでしょ。俺がいないとすぐめんどくさがる!」

だったら、ちゃんと面倒みろや。なんて、聞こえるか聞こえないかの
ギリギリのボリュームで言うんだからたまんない。

「ほら、このベーグル美味しいんだって。
食欲ないならスープだけでも飲んで。」

「むぅ。」

なかなか手をつけようとしないからベーグルを切って
「あーん。」してやれば素直に口を開いた。
これはめちゃくちゃ寂しかったんだなあ。
たぶんさ、お土産買ってないでさっさと帰って来いとか思ってんだろうねえ。

最近は全然乗ってなかった車椅子も出動で、
とにかく今日のニノは手がかかることばっかするし言う。
どんだけ俺を好きなんだよ。まいっちゃうなあ。

「ニノってほんと可愛いよね。」
「そんなわけあるか。もう40だってのに。」
「年齢なんて関係ないよ。大好き。」

ちゅってしたら「仕事中にやめろ。」と叩かれた。
もちろん、ビニールボールも何発か投げられた。
ほんっと可愛いんだから。

「ねーねー、ニノ。今日はそっちで寝ていいでしょ?」
「お前来ると寝かしてくれねえだろ。俺は寝不足なのっ!!」
「まあまあ、いいじゃん。明日はお休みだもん。」

いいよ、なんて絶対言わないけどYESなのは分かってる。
昨日、寂しい思いさせた分、たーっぷり愛しちゃうからね!!
耳の赤いニノに夕飯は精力つくものにしようねとにっこり言う俺だった。