某日。
バルカにいるノコルンと黒須、日本にいる乃木と薫とジャミーンで
リモート通話を楽しんでいた。
ノコルンを除いた4人にはある目的があった。
それはノコルンが欲しいものを探ること!
なぜならば、もうすぐノコルンのお誕生日なのだ。
とはいえ、もちろん正しい生年月日は不明。
べキの手に最初に救われた日が誕生日となっていて
ノコルンはそれがとても嬉しい。
なんたってパパ大好きっこだから!!

さて、ノコルンは何が欲しいでしょうか。
パパ大好きっこゆえ、パパ関連がいいでしょう。
しかし、それはなに?
パパが遺したものはほぼほぼノコルンの手の内にある。
ならば実家のパパ縁のもの?それもいいだろう。
パパが幼い頃から好きだったもの、趣味。
そのあたりで探すのならば手堅い。
幸い、パパの兄とは面識があり、とても親切だ。
ということで、1つはパパ関連で決定。早速、乃木が叔父に連絡した。

が、もちろん1つだけなんてことはあり得ない。
ノコルンが好きなもの、好きなもの。
思い浮かぶのはお赤飯。
なんだかんだ大好物なのは誰の目にも明らか。
が、これはプレゼントというよりも当日のご馳走だ。

ハッキリ言ってノコルンはお金持ちだ。
そりゃそうだろう。
バルカ随一のブルーライト発掘の権利がある大会社の社長なのだ。
だからと言って私欲を肥やすこともなく、私財はほとんど養護施設行き。
パパの思想を受け継いでいるのもあって物欲がない。
これは困る。大いに困る。
ということで本日のリモートで
ノコルンが欲しいものをさりげなく聞き出そうという作戦。
別班が2人もいてなにをしているんだ、とは誰も言わない。

ノコルンの持ち物を考える。あまり物を持たない移動の多い民族だった。
最近、買ったものを思い浮かべる。日本ではなに買っていたか…。

日本に遊びに来た時にゲーセンでゲットしたキリンさんは大切にしているが
ぬいぐるみが好きというわけでもなく思い出であり戦利品。
そうだ、ゲームは好きなんじゃない?ってことで日本の人気ゲームも用意。

「手作りがいいと思う!!」

そう提案したのはジャミーン。
本人がお金を持っていないのもあるが、少女らしさアピール。

「ミサンガとかどうかな。ノコルンは優しいからきっと身につけてくれるわ。」

子どもとはいえ、さすが女だ。
きっとその読みは正しい。