あー、くっそかわいい!!
俺の潤が可愛すぎて頭抱えるんだけど。
そりゃ前々から可愛いと思ってたけど付き合いだしてからは
それが更に顕著になった。
これはもうやばい。
逮捕しなきゃいけないレベルなんじゃないかと。

真剣に話す俺に冷めた目で見るニノと
うひゃひゃひゃと大笑いする相葉くん。
いつもの如く休講となった時間はサークル部屋にいるわけで
そこにこの人たちが居合わせるのも珍しいことではない。
愛しの潤は残念ながら講義中だ。

「だってさあ、冬休み明けてからすごいじゃん。」
「ふふ、そうね。」

正直ね、冬休み前からなんだけど。
明けるともうすぐそこでしょ、俺の誕生日。
もう見るからにソワソワしてんのよ。
冬休み前からやたらスマホ真剣に見ててさ。
プレゼント選びに悩んでるのは一目瞭然。
あの子、嘘つけないからね。
俺がなに欲しいかを探ってた時期もほんっと分かりやすくて
どうしてやろうかと思ったよね。

「どうしてやろうかって押し倒したんでしょ?」

「それはまあくんのやり方。
この人がそんなストレートなことすると思う?
もっとカッコつけて遠まわしにやらしいことすんのよ。」

おいおいおーーーい!

「そんな褒めなくても。」

「全然褒めてませんけど。」

「なんだよ、ニノぉ。潤がすげー相談するからって
意地悪するんじゃありません。」

「うっわ。きも。俺の潤のためにみたいな顔やめてくれる?」
「かずくん、正直すぎい。くふふふふふ。」

しょうがねえじゃん。
ニノは潤の親友なんだからちゃんと協力してやってよ。

「あのね、こっちは横浜デート以降からずっとなのよ。」

横浜デートといえば潤の誕生日祝いの初デートのとき。
あの頃からか。さすが俺の潤。
長期をかけて計画的。

「めんどくさいカップル。」

ブーブー文句言うけど、潤に頼られるの好きなの知ってる。
そこに少々妬いてしまうのは致し方ないところだろう。

「で?翔ちゃん、松潤になに買ってもらうの?
さりげなく欲しいもの伝えたんでしょ。」

「分かりやすい探りに答えたよね、そりゃ。
俺はどこのがいいかとか色はどれがいいかとか
散々!もうさんっざん!!」

口では文句言うもののニノはやたらと嬉しそう。
それ、俺にマウントとってますよね?
潤くんは俺がいないとだめなのよーって。
ひどくない?ねえ、ひどくない?と相葉くんを見たら
ひたすらニノにデレデレしてた。

「かずくん、あんまり翔ちゃんで遊んじゃだめだよ。」
「えへ。」

えへ、じゃないでしょ。もう、なんなのこのバカップル。
と、思ったとこで「翔さーーーん。」と潤がやってきた。
いつの間にか講義時間が終わっていたようだ。

「うわ、だらしない顔。」

クスクス笑うバカップル。いいのいいの。
俺の潤が可愛いからしょうがないの。

その後も潤の可愛いがひたすら続いて俺は悶えに悶えた。
だって、だってさ。
なにか言いにくそうにモジモジしてんなあと思ったら
「1月25日って空いてる?」って、俺の誕生日のスケジュール確認よ。
「どうだっけかな。ちょっと確認するわ。」とか
そりゃわざと言っちゃうよね。
当然、スケジュールは潤と付き合いだした瞬間に
埋まってるんですけどね!!
誕生日は恋人と過ごす。これ、俺の中の鉄則ね。
で、俺がスマホでスケジュール確認してるふりの間
不安そうに、なんならちょっと涙目で見てるし。

くっそおおおおおお、かわいすぎー!!!
叫びだしたいのを賢明に抑えて「授業の後はなんもないわ。」と
告げた後の嬉しそうな顔ったら。
くっそおおおおおお、かわいすぎー!!!

「じゃ、じゃあ。俺!予約!!ご飯イコ?ね?」
「おお、分かった。約束な。」

やべー。にやける。
もうね、こういうのの連続。
なんも気づいてないフリも潤可愛いを抑えるのも大変よ。
誕生日までもつかな、これ。
はーー、まいったまいった。

これ、誕生日前から誕生日じゃん!と言ったら
智くんにまで「翔ちゃんキモい」と言われてしまったけど
俺としては大変幸せなので問題ないです。
もちろん、誕生日当日は潤可愛い、大好きを思う存分披露したら
潤がさらに可愛いことになったのでやっぱり幸せでした。
ぐふふふふふ。

 

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