嵐曲リクエストシリーズ
もうダメなのかな。
元々俺がお願いして始まった関係。
サークルで出会って、ほとんど一目惚れ。
押して押して押しまくって根負けして付き合ってくれてんの。
そんなこと分かってる。
それでもさ、楽しく過ごしていたはずだったよ。
にのだってコロコロ良く笑ってたし。
なのに最近は電話を気にしてばかり。
誰からの連絡を待ってんの?
聞きたいのに聞けなくて強引にキスとかしちゃったりして。
知らない影を自分勝手に想像して打ち消すように身体を求めたり。
嫌だよね、こんな俺。
それでも決定的な言葉をにのが言わないのはきっと
待ってる相手がまだ手に入らないからなんでしょ。
俺はきっとつなぎ。
寂しがりのにのの隙間を埋めるためだけど彼氏の役を与えられてんだ。
甘える仕草も視線も言葉もなにを誤魔化すためなの。
“もういいよ。”そんなの言えない。
悲しいより嬉しいが勝って抱きしめる。
良くある話。
この世のカップル、一生いっしょなんて誰も思ってない。
付き合ってても本当に愛し愛されてなんて何パーいるんだか。
ああ、やだ。こんな自分がほんとにやだ。
いつからこんな捻じ曲がった人間になっちゃったんだろ。
それでも俺からは手放せないよ。
俺はにのが好きなの。
一目惚れしてからずっと好き。
短い間だったとしても愛さなきゃ愛されなかった。
だから後悔はしてないし、にのを責める気もない。
…でも、自分からなんて手放せない。
フラれる直前まで足掻くのはみっともないかな。
良くある話。
なのになんでこんな辛いかなあ。
愛してても愛されてない。
食欲もない。眠くもならない。
ずっとずっとにのを想ってる。
けど、にのは違う。
情ぐらいはあるだろうけどそれだけ。愛じゃない。
付き合って4年目。卒業したらフェードアウトなんてのを狙ってんのかも。
にのは優しいから。
だから俺なんかを振りほどけない。
それでも俺は好きだよ。
にのは悪くない。
最初から俺の一方通行。
それだけの話。
「にの。」
苦しい想いをかき消すように抱きしめキスをしようってその時。
最終通告になるかもしれない電話の音が鳴り響いた。