朝方、私は夢を見た。

私はメスのゴリラだった。

対面には、一頭のオスのゴリラがいた。

私たちはこれから決闘をする。

どちらかの死が決着となる。

オスのゴリラは、私が彼の子供の死に責任があると信じていた。

私はそれが事実ではないことをわかっていた。

自らの身の潔白を証明するため、私は戦いを受けて立つことを決めたのだった。

いざ決闘が始まろうという時、私はオスゴリラの目を見つめた。

キラキラとビー玉のように光る瞳の中には、オスゴリラの子への愛情と悲しみだけが見えた。

 

「ごめんなさい。」

 

私はあなたの子を殺してはいない。

それでもあなたの子は死んでしまった。

あなたと子供が離れ離れになってしまい、とても残念だ。

ごめんなさい。

 

言葉を持たないゴリラの私は、彼の瞳にそう訴えた。

 

「ごめんなさい。」

「ごめんなさい。」

「ごめんなさい。」

 

やがてオスゴリラの手が私の手に添えられるのを感じた。

温かい手は、泣きながら私を許していた。

 

 

気がつくと私は、日の出前の薄暗いベッドルームで、夫の腕の中で声を上げて泣いていた。

夫は「大丈夫、大丈夫」と私を宥めていた。

 

 

昨日、愛犬のパギーが椎間板ヘルニアを発症したことがわかった。

数日前から抱っこをすると痛がるようになり、行動が大人しくなったため病院へ連れて行ったところ発覚したのだ。椎間板ヘルニアは胴の長いダックスフンドの宿命的病気だった。私はそれを知らなかった。この病気の予防として、日頃からジャンプしたり、階段を上り下りしたりということを控えさせなければならなかったということを、私は知らなかった。何で知らなかったのか。食事やおやつの事についてはあれだけ調べて気を付けておきながら、ダックスフンドの一番の弱点をどうして知らなかったのか。

 

 

幸いにも、ドクターはパギーの症状は一過性のもので、よくなるだろうと言った。しかし再発を繰り返し慢性化すれば、下半身が麻痺し、自由に遊びまわることもトイレにいくこともできなくなる、と。

 

 

親として、取り返しのつかない間違いを犯す一歩手前だった。パギーを守る術を持っていながら「知らなかった」で終わるところだった。この子に何かあったら、食事も散歩も眠るのもいつも一緒の私の責任だ。

 

 

薬を飲んで落ち着き、仰向けにひっくり返ってイビキをかいている愛犬を見つめながら、申し訳なさと、この子の強い生命力への感謝と、改めて気づいた責任の重大さに私は固まっていた。その夜、私は寝落ちするまで緊張しながら彼の行動を見張り続け、夢の中でゴリラになった。

 

 

 

読んでいただき、ありがとうございます。

今日も皆さんと皆さんの大切な家族が元気に過ごせますように。

 

ではまた、次回。

 

 

23rdmonth

 

 

夫がラグビーボールを買ってきてくれた日。

ボールとぬいぐるみに目がないパギーにはたまらないプレゼント🎁

 

ダンボのように大きな耳を羽ばたかせ、飛びつこうとするパギー💓

11歳とは思えないジャンプ力をママは自慢に思ってたけど、

これからは遊び方も工夫しよう。

パギーが楽しくて、痛くないように。