8月になって連日の酷暑に、うんざりしているうちにお盆になった
子どもの頃の私は、お盆休みが一番好きだった。
そう。祖父母が生きていた頃。
特に、母方の祖父母の家のお盆の13日の夜は、母の兄妹家族も集まって、夕食は宴会になった
母の実家は、先祖代々からの古い農家だったので、家がとても広かった。
家の中で、従兄弟たちと走り回って、よく遊んだ。楽しい思い出が、たくさんある。
お墓参りも、叔父さんの車で、祖父と叔父さんと従兄弟たちと一緒に、里山の麓にあるお寺へ、夕方からお花、ロウソク、線香の束と提灯を持って行く。
迎え火を提灯に灯して、帰ってくる頃には、周りは暗くなって、お寺の裏山の墓地は、ロウソクの灯りが点いた提灯を持つ人達で、灯りがゆらゆら揺れて、とても幻想的だった。
帰ってきてからは、仏壇に迎え火を移して、お参りをしてから、広い茶の間で宴会が始まる。
新潟の夏の特産品の枝豆やらスイカやら、新鮮なお刺身の盛り合わせなどなど、ワイワイ食べる夕食は、楽しくて美味しかった
祖母や母や叔母さん達は、食事の準備や片付けで大忙しだったけど。
子どもの私にとっては、楽しかった思い出しかない。
夜は、ご先祖様の遺影が、ずらっと並ぶ仏間で寝るのが、けっこう怖かった。熱い視線を感じて、なかなか眠れなかった
今は、祖父母が他界して、大きな屋敷も無くなり、更地になった。
姿形は無くなっても、私の心の中には、今でも大きな屋敷と、元気だった頃の祖父母が生きている。
たくさん可愛がってくれて、見守ってくれて、ありがとう