ラ・ベル・フェロニェール 1490頃

           ルーブル美術館

 

ミラノ公ロドヴィコ・イル・モーロは1491年ベアトリーチェ・デステ(イザベラ・デステの妹)と結婚したが、それ以前から何人かの愛人がいた。この女性はその中の1人ルクレツィア・クリベリの肖像とされている。

細い金の鎖の頭飾り(フェロニエール)からこの絵にこの名が与えられてきた。

下唇の横の筋肉のかすかな盛り上がり、鼻の下の影と照り返しのバランスなどは、この作品と「モナ・リザ」との類似点が見られ、レオナルドが制作に関与したことは間違いないであろうが、弟子のプレディスがより大きく制作にかかわっていると考えられてきた。