『あっ!』

携帯の音に
彼女の声が重なった

「あっありましたか?!」


『……すみませんここに…』

???

そういうと
彼女はバックの中から
赤い携帯を取り出した


『ほんとすみませんっ…ご迷惑でしたよね…あっ番号はちゃんと消しておくので』

「あぁ…」

彼女の話す勢いに押される俺

「大丈夫ですよ俺今日暇でしたし…番号も別に消さなくてもいいっていうか何て言うか…」

おいおい俺は今日
可笑しいぞ

一応俺は芸能人だ
それなのに
一般の方(多分…)の携帯を探して
しかも電話までしちゃって(マネージャーに言ったら怒られるだろうなぁ)
番号も消さなくてもいいといってしま…った

一番の問題は
お互い名前を知らない
いや
彼女は俺のこと気付いてる…かもしれないが
俺は知らん…
聞くべきか否か


「あれですよ記念です。こんな感じってドラマ見たいじゃないですか」

『信じられませんねっ…でもほんとありがとうございました。よかったです見つかって』


「いえ…俺なんもしてないですし。」


『あの…今から時間ありますか?お礼に美味しいケーキ屋さん紹介したいんですけど…あっ!お時間ないなら全然構いませんので』


ふと時計に目を下ろす

「大丈夫ですよ。俺暇なんで」




『見つかりませんねーすみません。』

「いや…大丈夫ですよ全然。あっ俺が電話してみた方が早かったですかね?」

だから俺は何を言ってるんだ?
でも…まだこの人と
会話をしていたいと思ってしまった…


『い…いいんですかぁ?お願いしますっ』


彼女に番号を聞き電話をかけた


………♪…………♪

『あれ?今!』

辺りを見回す…(やっぱり子供しか居ない…

『あっ!』



やべ…
ふりかえっちまった


『あの…この辺に携帯落ちてなかったですか?』

「え!あぁ~…」


きづいてな…いのか?

『やっぱりないですよね~…すみません。』


「あっいやぁ…探しましょうか?一緒に」

…まずかないか?いくら気付かれていないと行っても
(気付かれていないと分かった訳じゃないけど)


『ほんとですかぁ!助かります。』


てなわけで今俺は彼女の携帯を探している

お互いの名前を知らないまま…