引っ越しをします。
私は大分出身で、大学で東京に来ました。
その時は大学の寮に入り、格安で生活できていたのですが、
修士論文を落とされても寮には継続していられないので、大学院はそこで辞めました。
それからずっと、東京で賃貸で一人暮らししています。
私は色々なところに行く(旅行)のが好きなだけあって、一つ所に落ち着くというよりは、すぐ引っ越したくなります。
貧乏生活なので、継続して暮らしたいような物件に住めないから、すぐ引っ越したくなっていたのかもしれません。
私が物件を選ぶ基準はまずは家賃でした。
ずっと非正規で働いていたので収入は上がらず、どころか途中で専門学校に通ったり、バイト生活になったりしてかつかつだったので、そういう時は部屋に風呂がない物件に住んだりしていました。
非正規の時は風呂はついていましたが、あまりいい物件ではないのですぐに引っ越したくなって、更新の時に引っ越す、というのを繰り返していました。
東京の賃貸生活を送って20年以上になりますが、今の物件で9ケ所目、来月引っ越すので10ヶ所目になります。
9ヶ所までは一応都民でしたが、都知事選の前に埼玉に引っ越すことになりました。
理由は仕事です。
何度か書いていますが私は転職を繰り返し、それによって埼玉で働くことになりました。
そこまで交通の便が不便な場所ではないですが、それでも遠いです。
片道1時間半はかかります。
すると1日の3時間以上を、通勤にかけていることになります。
しかもわざわざ、家賃が安いところに通ってのそれです。
朝は5時起き。残業しなくても早くは帰れません。なので必然的に睡眠時間が減ってしまいます。
ただでさえ、歳で眠りが断続的になったりしているので、睡眠時間が短いのは辛いです。
家賃も安くてもっと眠れて時間を活用できるなら、と引っ越すことに決め、物件探しを始めました。
私の物件探しのポイントは、
- 陽当り
- 南、もしくは東南向き(西も嫌)
- 2階位上
- 開口部が広い(大きな窓がある、そして窓はすりガラスではない)
- 窓を開けた時に開放感がある(隣家が密接していない)
- 緑がそばにある
築年数はそんなにこだわりません。
なぜなら、築年数にこだわっていると、上記に述べたような条件に当てはまらないところだらけだからです。
たいてい、新しい物件はそんなに広々とした場所には建っていないしプライバシー重視のため、開口部が小さいのです。
窓は小さいだけでなく、すりガラスだったりします。
それが私には耐えられません。
上記の要件、ほとんどが開放感、陽当りに関係しています。
私はエアコンがあまり好きではありません。
空気清浄機も信用していません。
ですので、窓を開けることになります。
コロナでもありました通り、最強なのは換気です。
空気が淀むのはとにかく良くない、空気は常に循環させねばならない、それも機械のフィルターで、とかではなくて、外気と交換しなければなりません。←もちろん私の要件です。
でも、隣の人と目が合うような部屋で窓全開にしたいわけでは無論ないですし、外を歩く人と目が合うのだって嫌です。
ごみごみした場所でも、外の空気の方が良いに決まっていますが、ごみごみしていない場所のほうが外気もいいに決まっています。
ちなみに、車通りが多い場所だと、外の空気は汚いと思っている方もいるかもしれません。
先程いったように、私は専門学校に通ったりしていました。
それは徒手療法(整体)の専門学校でしたが、解剖をバリバリしている先生から解剖学を教わりました。
その時先生が言っていたのは、「浮浪者の肺はきれい」ということです。
その言葉は私の胸に深く刻まれています。
解剖は献体がなければできません。
浮浪者といっていいのかわかりませんが、家を持たない方が亡くなった時、医学部などで学生が学ぶために解剖されることになることもあるようです。
それで何人もそういう方を解剖した先生が言うには、肺がきれいなのはみなさんには共通する特徴だそうです。
なぜ肺がきれいか。
それは外に住んでいるからです。
常に外気の中、空気が循環している中で過ごしているからです。
多少の排気ガスなんて大したことないらしいです。
今はなにやらいろいろな化学物質が蔓延しています。外にいれば、空気の流れで運ばれるのでそんなに濃い密度のよくない物質を吸い続けることはないのでしょう。
ですが室内なら、その物質は留まり続けます。
コロナのこともそうです。
あの時も、浮浪者と言われる方々のコロナの感染率は低かったはずです。
閉ざされた空間だと漂うウイルスも、屋外ならすぐにどこかに拡散されてしまいます。
三密はダメ、小池さんは今苦境ですが、あれだけは正しかったと思います。
と、いうことで開放感があり、窓を開けやすい物件が重要ということです。
東京には有象無象の物件があるのでまだ選べましたが、埼玉の、私が引っ越したい場所は東京のように物件が多くはなく、希望の感じのものが見当たりません。
単身者用は窓が小さいものばかりで、そうでないものはやたら広いファミリー向けです。
それでも、それなりに良いかも?という物件を見つけて不動産屋に行ってみました。
それで物件を見せてもらったのですが、私がネットで見ていいかもと思った物件は最悪でした。行ってみると、治安が悪そうな雰囲気が全体から漂いまくっていました。
しかし、不動産屋が追加で紹介してくれた物件は良かったです。
2階建ての2階の角部屋、しかも東と南に面しており、建物の片側は公園に面し、もう片側は駐車場に面し、駐車場の方も木がたくさん植わっていて視界を遮ってくれています。
窓は大きいし、片側でなく両側に窓があるので、空気が通り抜けることもできます。
多少古くて気になるところもありますが、大したことはありません。
それでその物件にすることにしたのはいいですが、次にやってくるのはもちろん引っ越しです。 私は通勤に時間を取られていてなかなか引っ越し準備の時間を捻出できません。
それ以上に、何度も引っ越してきた私なのでわかっていたはずなのですが、引っ越しは面倒くさいです。
こんなに面倒くさがりな私が、なぜ今まで何度も引っ越してきたのでしょうか‥それがわからなくなるような面倒くささです。
仕方ないのでまず引っ越し業者をあたりましたが、これまで都内で引っ越してきたのと違って、ぐんと料金が上がるようです。
それに、物件の敷金や保証人サービス、保険、手数料など、初期費用がかさみます。
家賃は安くなるはずですが、初めにかかるこの金額を考えると、結局どちらが安いのかわかりません。
それでも、引っ越してしまえば毎日の時間を捻出できるのです。
そのためには面倒な引っ越しがある‥堂々巡りになってしまいますが、これを乗り越えるしか、今の通勤時間が長い苦痛を解消できないなら、やるしかないのです。
それで今、引越し準備中です。
先に述べたように、私にはおまかせ引っ越しなどに頼る財力はありません。
そもそも自分で荷造りする引っ越し代ですら、ビビっているのですから‥。
それで自力で荷物をまとめていますが、部屋は悲惨な状況です。
帰ってきても部屋が汚くてくつろげません。
もともと、整理整頓が苦手なタイプです。
平常時でも散らかりがちになるのに、今はもう無茶苦茶です。
普通に引っ越しできないタイプなのに、
「せっかくだからこの機に少しは荷物を整理しないと」など、断捨離心が働いたりするので、迷いが出てなかなか片付けられません。
「いつやるの、今でしょ!」と思っていながら、一つ一つにすぐに捨てる踏ん切りがつきません。
「でもまだ使えるしもったいない‥」などと思ってしまいます。
使えるのに捨てるのが、どうしても辛いのです。単にいらないものを捨てればいいじゃないかと言われても、まだ使えるものを捨てるのは資源の無駄だろう、とか考えてしまうのです。ゴミ屋敷になる人もこのような気持ちなのでしょうか。
とにかく今は10分の1くらいの通勤時間になる日を楽しみに、乗り切るしかない、そんな気持ちです。