マニアの皆さんはご存知でしょうけど、今ヤフオクにグランドセイコーの6185-8000、通称銀パラの、しかも極美品が出ています。現存数わずか数本とも言われるセイコー随一のレアモデル。大卒初任給が3万数千円という時代に、あの天クロ（18万円）を遥かに超える価格（25万円）で販売された超高級品。それがオリジナルコンディションで出てくるのだから凄いですよねー。最初から自分には関係ないと分かっているから私なんかは笑って見ていられるけど、これ、探していた人は今ごろ頭を抱えているのではないでしょうか。こいつを落とそうと思ったら一体いくら用意すりゃいいんだー！？って（笑）。因みに現在の最高入札額は415万2000円。オークション終了まであと3日を残して、早くも新車で買ったうちのクルマよりも遥かに高い！

しかしこれを見て思うのは、上を見ればキリがないよなあということです。少しでも状態の良いもの、少しでもレアなものを求めるのはコレクターの性（さが）だけど、上には上がいるもので、1度上に目を向けてしまうと、そこに待っているのは永遠に終わらない他者との競争地獄。もちろんそれが悪いとは言いません。でも私には無理だなあ。そこに首を突っ込んで自分が幸せになれるとは思えないし、そもそもそこまでの金もない。だから私は意識して目線を下げるようにしています。自分の許容範囲の、上ではなく下の方。ある種の諦めと開き直りの結果たどり着いた現在の境地。でも意外なことにそれで十分に楽しめていたりもします。

目線は下に