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ここでは、創造主からの贈り物であるバガヴァッド・ギーターの教えを「わかりやすい物語」としてお届けしていきます![]()
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初めて触れる方にも、物語を通して、主からの愛のメッセージを受けとっていただけたら嬉しいです![]()
どうぞよろしくお願いいたします![]()
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むずかしく考えなくて大丈夫。ただ、耳をすませてみてくださいね
『物語で読む バガヴァッド・ギーター』
― 神の詩が、そっと心に届くように ―
【第1章「アルジュナの苦悩」第39節~第43節】
前回のおさらい
前回は、「罪の穢れは我らにかかる」「なぜ戦わなければならないのか」![]()
アルジュナの問いが、魂の深いところへと向かっていく場面を読みました。
今日はその続きです。アルジュナの視野が、自分自身の苦しみを超えて、家族へ、社会へ、祖先へと広がっていきます。
今日もご一緒に、静かに耳をすませてまいりましょうね。
「家が滅びるとき」 アルジュナの視野が広がる![]()
アルジュナは続けます。
「一つの王朝が滅亡すると、長い家系の伝統が失われます。家族は無信仰者になってしまいます。クリシュナよ、家庭が無宗教になれば、婦人たちは堕落し、その結果は不必要な人口をもたらすでしょう。」
「望ましくない子孫が増えたならば、家族も家庭の破壊者も地獄の苦しみを受けるでしょう。祖先は供物の水や食物を受けられず、ついには浮かばれなくなるでしょう。」
「家の伝統を壊した者たちの悪行によって、階級社会におけるすべての企画も、一家の福利を維持するための活動も、惨めに踏み荒らされることでしょう。」
「クリシュナよ ジャナールダナ(全生物の維持者)クリシュナよ。私は権威ある人々からこう聞いています。家の伝統を破壊された者たちは、必ずや地獄に住むことになる、と。」![]()
「私が」から「皆が」へ 苦悩の深まり![]()
ここで少し立ち止まって、アルジュナの言葉の変化を感じてみましょうね。
最初のアルジュナは「私の体が震える」「私が嫌だ」と、自分の苦しみを語っていました。
次に「私たちが幸福になれるのか」と問いかけた。
そして今 「家が滅びる」「祖先が浮かばれなくなる」「社会が崩れる」と、自分を超えた世界への心配を語り始めています。![]()
これはとても大切な変化です。
アルジュナの思いは、いかに高貴で崇高なものか![]()
同じ立場に立つ誰もが、同じように感じるほどのものだと、解説書は言います。
自分の痛みだけでなく、家族のこと、祖先のこと、まだ生まれていない子孫のことまでアルジュナは愛する者すべてを思いながら、苦しんでいたのです![]()
家の伝統が失われるとは、どういうことか
アルジュナが語る「家の伝統(クラ・ダルマ)」
これは単なる風習や慣習のことではありません。
解説書はこう言います。家の伝統とは、生まれてから死ぬまで、魂を清め、育て、神へと向かわせるための、祈りと儀礼と生き方の積み重ねだ、と。
子が生まれるとき、成長するとき、結婚するとき、老いるとき、旅立つとき
それぞれの節目に、家族が共に祈り、魂に光を灯す![]()
その伝統が失われるということは、魂が光を失うということでもある
アルジュナはそれを恐れていたのです。
現代の私たちにも、同じことが言えるかもしれません。
先祖から受け継いだ祈りの形、家族で大切にしてきた習慣、親から子へと伝えてきた言葉
それらが失われるとき、何かとても大切なものが消えていく気がします。
アルジュナの心配は、遠い昔の話ではなく、今を生きる私たちの心にも響くものがありますね。
「祖先が浮かばれなくなる」 見えない絆への愛![]()
アルジュナは「祖先は供物の水や食物を受けられず、ついには浮かばれなくなる」と言いました。
古代インドでは、亡くなった祖先への供養は、子孫の大切な務めとされていました。
生きている者と、旅立った者
その間に、祈りという橋がかかっている。子孫が祈りを捧げることで、祖先の魂が安らかでいられる、という考え方です。
おばあちゃんはこれを読むとき、とても深いものを感じます。
形は違っても、先祖を思い、感謝を捧げる心
それは世界中のどの文化にも、どの宗教にも、共通して流れているものではないでしょうか。
アルジュナは、今ここにいない者たちへの愛も、胸に抱えていたのですね![]()
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クリシュナは、どのように見ていたのでしょう
クリシュナはアルジュナのこの言葉も、静かに聞いていました。
解説書はこう言います。アルジュナの語る「家の伝統」への心配は、美しい愛情から来ていた。しかし同時に、クラ・ダルマ(家の義務)とパラ・ダルマ(魂の最高の義務)を混同していた、と。
家を守ることは大切です。しかしそれ以上に大切な、魂の本質的な義務がある![]()
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クリシュナにはそれが見えていました。
古代インドの聖典(ヨーガ・ヴァーシシュタ)はこう説きます。人は自分の想念が作り出した現実の中で生きている。アルジュナが見ていた「家が滅びる未来」は、まだ起きていないことでした。恐れが、まだ来ていない未来を、すでに起きた現実として見せていたのです![]()
クリシュナはその恐れの奥にある、純粋な愛を見ていた。そしてその愛を、より高い真実へと導くために
まだ黙って、待っていたのです。
おばあちゃんも、大切なものを守りたかった
おばあちゃんも、これまでの人生の中で、「大切なものが失われていく」という恐れを感じた時期がありました。
家族のこと、縁のこと、受け継いできたものが消えていくような不安。
でも学ばせていただく中で、少しずつ気づいていきました。
本当に大切なものは、外側の形ではなく、心の中に宿っているのかもしれない、と。
祈りの形が変わっても、祈る心があれば、祖先との絆は続いている![]()
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伝統の形が変わっても、その奥にある愛が受け継がれていれば、何も失われていない![]()
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アルジュナの苦しみは、愛する者すべてを守りたいという、深い愛から来ていました。その愛は本物です。ただ、その愛がどこへ向かうべきか
それをクリシュナが、これから教えてくれるのです![]()
ここで学べること
この場面からは、二つのことを受け取ることができます。
一つ目は、「苦悩が深まるとき、視野が広がる」ということです。
アルジュナは「私が」という苦しみから、「家が」「社会が」「祖先が」という大きな愛へと、視野を広げていきました。自分の痛みを超えて、他者を思う心が育っていたのです。
二つ目は、「恐れが見せる未来と、真実の未来は違う」ということです。
アルジュナが語る「家が滅びる」「祖先が浮かばれなくなる」それはまだ起きていないことでした。恐れは、来ていない未来を、もう来たかのように見せてしまうことがあります。
クリシュナの言葉が、その恐れを解いていきます![]()
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それはまた次のお話で![]()
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アルジュナの言葉は、次回いよいよ最後の節へと向かいます![]()
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すべての言葉が尽きた瞬間、アルジュナに何が起きるのでしょうか。
またご一緒に、続きを読みにきてくださいね![]()
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ナターシャおばあちゃん
原文:田中嫺玉訳『神の詩 バガヴァッド・ギーター』
第一章「アルジュナの苦悩」第39節〜第43節
〔三九〕〜〔四〇〕
一つの王朝が滅亡すると
長い家系の伝統が失われて
家族は無信仰者になってしまいます
クリシュナよ 家庭が無宗教になれば
婦人たちは堕落し その結果は
不必要な人口をもたらすでしょう
〔四一〕
望ましくない子孫が増えたならば
家族も家庭の破壊者も地獄の苦しみ
祖先は供物の水や食物を受けられず
ついには浮かばれなくなるでしょう
〔四二〕
家の伝統を壊した者たちの悪行によって
階級社会におけるすべての企画も
一家の福利を維持するための活動も
惨めに踏み荒らされることでしょう
〔四三〕
クリシュナよ ジャナールダナ*23よ
私は権威ある人々からこう聞いている——
家の伝統を破壊された者たちは
必ずや地獄に住むことになる と
【注釈】
*23 ジャナールダナ 「全生物の維持者」の意。クリシュナの別名。
*クラ・ダルマ 家の伝統・義務。世代から世代へと受け継がれる家族の法則。
*パラ・ダルマ 最高の法。魂の本質的な義務。クラ・ダルマを超えた普遍的な真理。
*アダルマ 不正義・不法。ダルマの反対概念。宇宙の秩序を乱すもの。
*ヴリッティ ヨーガ・スートラより。心の波・動き。正しい認識(プラマーナ)と誤った認識(ヴィパルヤヤ)の両方がある。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます![]()
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また一緒に、続きを読みにきてくださいね![]()
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ナターシャおばあちゃん![]()
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インドの聖典 神の詩(かみのうた)バガヴァッド・ギーターの本文を物語として少しずつですが、シェアさせていただきます。ギーターはクリシュナ神が弟子であるアルジュナに宇宙のダルマ(法)を解いた聖典です。
聖典バガヴァッド・ギーターを読み進めると、物質世界の一時的な現象を超越し、永遠の魂の視点から現実を理解することが、真の知識への道であると教えています![]()
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