国が積極的に情報発信を行い、海外からの旅行客を多数受け入れれば、観光地の混雑や秩序の乱れが生じるのは、ある程度予想されることである。

 日本とは異なる文化的背景や生活習慣を持つ人々が一度に多数訪れれば、摩擦や問題が起きるのは自然な結果ともいえる。観光振興を進めながらその影響に不満を述べるのは、政策の一貫性を欠く。

 観光立国という名のもとに、私たちは何を歓迎し、何を失っているのか。その問いを曖昧にしたままでは、社会は同じ道を歩み続けるだけであろう。