「自民党の幹事長ら党四役が参院選惨敗の責任を取って、一斉に辞意表明した余波が広がっている。続投を表明した石破首相(党総裁)は4氏の後任を決めないことで事実上の体制維持を図る構えだが、党運営や他党との協議の停滞は避けられず、首相は窮地に追い込まれつつある。」(「読売新聞オンライン」より抜粋)
私には、合法的なクーデターのように見える。アメリカ大統領に比べ、日本の首相はこれほどまでに権限が無いのかと愕然とした。
「数こそ民主主義」、「数があれば何でもできる」という、にせ民主主義を巧みに利用した行動は、世の中にはたくさんある。というより、そのほうが多いだろう。しかしそれでは重要な政治の世界ではよくないということで、数年前に派閥を解消した。と思っていたら、麻生派が残っていたことを今回初めて知った。事実上は、安倍派も茂木派も残ってはいるのだが。これらを本当に解消するのであれば、選挙や政治のしくみを変えるしかない。しかしそれを決めるのもまた、派閥にあぐらをかく人間たちである。悲しい現実だ。
物事を国民投票で決めるか(これも事前にどの情報をどの程度国民に与えるかで決まってしまい、不適切なのではあるが)、あるいは首相の権限をアメリカ大統領並みにして、不適切な時には進退を国民投票で決めることにするか、どちらかにしたほうが、今よりはましであろう。