今年もFNS歌謡祭の司会は、通らない声でカンペを読み続ける彼であった。

 視線をカメラの横に向け、目が微妙に動き続けている。一生懸命、音読しているのだろう。

 カンペではなく、出演歌手のほうを向いて話すのは、「いかがでしたか」だけ。アドリブもまともなやり取りもできない。芸能人の魅力もオーラも個性も能力も・・・。そして何よりも喉だけで必死に声を出そうとするので声が通らず聞きにくい。なぜ、彼なのか。ジャニタレ時代からの癒着以外、理由が考えつかない。

 魅力も能力もないジャニタレたちを、ドラマの主役にしたりバラエティの冠番組を持たせたり、歌謡祭の司会をやらせたり、ニュースキャスターにしたりなど、どんなに大きな社会的事件の当事者になったとしてもテレビ局が本質的に変わることは絶対にできないのだろう。

 ジャニタレと吉本優遇ではなく公正・公平な偏らない出演者人選、お笑い芸人達の全ての発言に大笑いの音声をバックにかぶせるなどの異常に過度な演出、砂上の楼閣(エセ芸能人)を作り上げる手法、違法行為や不適切な行為の根絶等々、テレビ局はこれからもやりたい放題だと思う。40~50年前は、後世に残るような曲を歌ったり歌唱力のある人だけがテレビに出ていた。過度な演出なしでも本当に笑えるお笑い芸人達だけがテレビに出ていた。現代の軽くて能力のないテレビマンたちが日本の芸能文化を貶め、陰で犯罪行為(喜多川氏の犯罪を数十年にわたって黙認したり、女子アナを芸能人に献上したりなど)をしながら、給料をもらうようになった。テレビを見ていても、歌番組もドラマもバラエティも全くつまらない。私が死んでから、今のようになってほしかった。