日曜日の朝、フジテレビをみたら「ワイドナショー」という番組をやっていた。お笑いの東野氏と今田氏が後ろにのけぞりながら大笑いしていた。

 この二人は、ユーチューブ動画にあるように、過去の番組でセクハラ(嫌がる女性の股間に顔を押し付けたり口にキスをしたりなど)やパワハラ(立場を利用して本人から訴えられないようにしていた)などの犯罪行為をおこなっていた人物である。テレビ局内であろうと昭和であろうと、そのような行為は当然犯罪である。

 いまだに誰も非難しない。誰も訴えない。そして二人は、何事もなかったかのように現在もテレビ番組に出演し、中居氏のパワハラなどを報じている。二人は内心ドキドキものであろう。今田氏などは、被害者女性のことを今でもよくほめるが(当時、性暴力を我慢していた。すごい!)、それは訴えられるのを防いでいるのだろう。人間の心を操るひどい人だと思う。番組内で拘束された女性の胸をもんだ吉本芸人も他にいた。弱い立場の人のほっぺたをおもいきりたたく暴力行為を続ける芸人もいた(それを「芸」と呼んでいた?)。

「ノリだった」、「お笑いだった」、「昭和だった」といえば、犯罪行為が無罪になるのか。テレビ局員と芸能人は、何をやっても法の支配を受けないのか。行為はテレビで流された。警察もスルーしたことを私は忘れない。電車内で被害者に触りもしない盗撮犯人逮捕に、あまり血眼にならないほうがよい(盗撮は犯罪行為だから逮捕は当然で、それ以上に性暴力や激しい暴力を厳しく取り締まれと言うこと)。

 フジテレビも、今のような状況におちいっても彼ら二人を使い続けている。まともなメディアや国民がこの二人について騒ぐまで、「いけるところまで行ったれ~」という姿勢なのだろう。メディアは、国民が考えているより、はるかに狡猾で悪人だと私は思う。国民は、自分たちの想像を超えているから、テレビ局を性善説で見てしまうのであろう。

 メディアをいったんゼロにすることなど不可能である。テレビ局は今後若い中堅に会社を任せるという話も出ているが、フジテレビの女子アナでさえ見聞きしてきたことを一切口にせず忖度している。私に言わせれば、局内で不適切行為を行ってきた局員たちをサポートする共犯者である。いじめと同じく、黙っていることは認めること(賛成すること)である。中堅でも若者でも、テレビ局に少しでも勤務した者に、真の改革など絶対にできないと私は思う。会長や社長、局長あたりまでを全て外部(一流企業や一流外資企業の元社長や会長など)から招いた人に入れ替えないと、メディアは生まれ変われない。