アメリカの空港上空で飛行機とヘリコプターがぶつかり、多くの人が亡くなった。当時、管制官は一人だったという。「管制官が少ないから起きた(管制官は悪くない、犠牲者だ)」との指摘もある。

 日本でも去年の1月2日に同じようなことが起きた。当時の管制官は、法的にどうなったのだろうか。普通に考えれば、業務上過失致死罪になると思うが、「管制官の人数が少なかったから仕方がない」、「管制官は悪くなかった」となったのだろうか。その後の報道が全くない。

 私は、「管制官の人数が少なかったから(しかたがない)」、という理由がどうも腑に落ちない。アメリカの事故の場合、通常複数でやっていた管制業務を上司の命令で「一人でやれ」と言われていたとしたら、上司や会社が裁かれて管制官は悪くない、となるのは理解できる。日本の事故の場合は、長期にわたって事故当時と同じ人数の管制官で仕事を行い、できていたのであれば、当該管制官のミスや能力の問題が原因と言える。空港内の状況や機器の表示などを見落とした管制官に責任があるだろう。

 この管制官は、真偽は不明だが経験の浅い人であったという報道があったが、そこの追及はない。法的に無罪になっているのかの報道もない。関係者の皆が口をつぐんでいる。かん口令でも出ているのだろうか。社会の基礎を作っている3つの重要な職種、すなわち政治、マスメディア、警察・検察(有名人や有力者の不起訴の理由を言わないことが多い)は、どうも胡散臭くて信用できず、国民がいいようにもて遊ばれているように感じるのである。残念ながら、これらが改善していくことは無いのだろう。なぜならば、この3つは、改善する立場にあるのが自分たちになっているのだから(命令ができる上級官庁がない、あるいは身内)。教員や学校が不祥事を起こしたら、教育委員会や文科省など命令できる上の部署がある。そのようなものが全くない職種というのは、やりたい放題で不正が増えていくことは想像に難くない。