フジテレビ社長会見が行われた。初めに社長が起立して謝罪していたが、スーツのボタンがかけられておらず、前が全開のまま頭を下げていた。初めて見る光景で驚いた。様々な点で、未熟な人なんだなあという印象を受けた。
会見後、初めての「めざまし8」をみた(翌週月曜日)。
司会者は、女性局員の接待アテンドについて、30年間フジテレビと関わっているがそういうことは1度もなかったと強調していた。フジテレビも、人を見てやるに決まっているだろう。
コメンテーターの橋下弁護士は、第三者委員会にフジテレビ側の人間を入れることについて賛成の立場を繰り返し述べていた。調査される側の人間(ブレーキ役、調査の流れを自分側に誘導する役)を入れてはいけないだろう。彼は、「フジテレビが報道機関であり、公共性があることを考えれば、踏み込んだ調査が必要だった」ともいうが、弁護士も入れて自分たちなりに調査をしてきた結果が今なのである。何も明らかになっていないし、よいと思ってやっていたという自己弁護ばかりの結果である。外部の者のみによる第三者委員会でないとこうなることは自明の理である。
トヨタ自動車など、大きな会社がフジテレビの番組のCMから次々に撤退していることも報道しなかった。 今日の「めざまし8」は、まさしく自己弁護番組そのものに見えた。フジテレビが改善する日はやって来るのだろうか。
テレビ局は、コメンテーターや司会者は的外れなことを言って適度に国民をあおれる口達者な人であれば、お笑い芸人でも弁護士でも自称社会学者でも誰でもよいという姿勢である。社会に大きな影響のある問題については(例えば今回のようなテレビ業界全体の体質改善への動きや、ウクライナ戦争の終わり方などについて)、他人の様々な意見を聞いても「そういうこともあるかもしれせんが、ぼくはこう思います」と決め顔で言い続けて議論にならない人、絶対に自分の考えを変えないような人を呼ばないほうが、当該の改革や社会の将来にとってよいと思う。彼は自分の立場のこと(いつでも自分が正しいという存在であり続けること)しか考えていない。これは重要なことなので、テレビ局は大きくて重要な問題についての番組内での出演者の選択を熟慮してもらいたい。意図的にやっているテレビ局に言うのもおかしなことだが・・・。