今年の大河ドラマは「べらぼう」だ。「大奥」と「JIN」を足して2で割ったような設定のドタバタ劇である。
いつも時代劇だが、渋沢栄一(「青天を衝け」)の時もあった。それでもよければ、宮沢賢治を題材にしたドラマを見てみたい。岩手の山や風、美しい風景に触れてできた童話や詩、父との葛藤や妹との触れ合い、本郷での生活、教員時代の独特な指導、農民への農業指導など、見どころもたくさん作れると思う。賢治の作った曲や田園などのクラシックにのせ、ドタバタ劇ではなく静かでゆったりした展開で、賢治の不思議な世界観を作り上げてもらいたい。
昔の殿様や近代のドタバタ劇は、もう飽きた。大河ドラマに文豪シリーズを入れてもよいのではないだろうか。平凡な人生の作家であればドラマにしても面白くない。宮沢賢治の他には、太宰治、川端康成、三島由紀夫、小田実(政治色が強すぎ?)なども見てみたい。