松本氏と中居氏のおこないが、道徳的に問題がなかったことが明確になった場合、「まつもtoなかい」という番組は復活するのだろうか。
中居氏について、ジャニーズ問題の時に反省せずに逃げ切った(完全な第三者委員会による社内調査と報告を拒否した)全テレビ局は、彼の行動に人間的・道義的に反した疑いが浮上しているのに、全く報道しない。示談が成立しているらしいが、その示談とは金で「無罪」を買ったにすぎず、刑法では罰せられなくなっただけで、道義的な責任や非人間的行為(被害者女性は命の危険を感じたと話している)については世間やマスコミが調査・追及するべきことではないのだろうか。金の力によって無罪にしたとしても、非常に悪質な人間であることにかわりはなく、そのような人が番組をつくって全国に流すことは、果たして適切なことなのだろうか。被害者女性は命の危険を感じ、非常に重症の後遺症を負って苦しんでいる。そのようにした本人が、へらへらしながら何事もなかったかのようにテレビに出ていることを社会が認めてよいのだろうか。示談金9000万円というのは尋常な額ではなく、事の重大性を物語っている。示談で無罪にしてもいいような行為だったのだろうか。大金持ちであれば、例えば人をあやめても3億円払って示談にできるのだろうか。
テレビ局は、ジャニーズ問題の時に反省を拒み続けたから、またまた性疑惑を全く報道せず、事実上黙認して、事が無かったことにしようとしている。その原因は、テレビ局が、以前のジャニーズ問題について反省していない(完全な第三者委員会による社内調査と報告を拒み続けている)からである。「反省なしに、改善も進歩もない」のである。反省しなければ、いつまでたっても、お世話になっているタレントや芸能事務所など身内の性犯罪をかばい続けるという体質を変えることはできない。
中居氏による9000万円相当の行為については、テレビ局に任せることなく、第三者の弁護士や、公平・公正なマスメディア(週刊文春?)が、法的責任と道義的責任に分けて起訴や調査・追及をしたほうがよいと思う。追及して、過度な悪質性の無いことが明らかになれば、中居氏にとっても視聴者にとってもよいことであろう。
テレビ局やタレントなど、実質社会を動かしているような影響力のある人々が不正をすると、それが国民の見本となって若者たちも平気で悪いことができるようになってしまう。ルールや社会常識を守らない若者ばかりを責めるのは間違っているだろう。見本があってのことである。見本なしに、若者が国の第一号になったりはできない。若者たちや育った大人たちがおこなう、いじめや差別を含めた悪事のほとんどはテレビ局からの情報(お笑い番組やテレビ局自身による忖度・不正・責任逃れ、ニュースによる犯罪の一般化など)によるものである。テレビ局は、まずはジャニーズ問題の反省からのスタートである。それをやらずに格好をつけたことを言っても、私にはさらに悪者に見えてしまうのである。
事実かどうかわからないが、中居氏は「引退したい」と周囲に話しているとの報道もある。私は賛成である。示談金の額や被害者女性の病状の重さを見ると、このまま逃げ切ることはできないだろう。そうかといってきちんと説明できる内容でもないと思われる。引退が、本人にとってもファンにとっても視聴者にとってもベターな選択なのであろう。しかし、本日彼の番組の特番を2時間も放送したジャニタレ忖度の日本テレビが中心になってマスコミが彼をかばい続けば、話は変わってくる。テレビ局には、よいことをしなくてよいから、邪魔だけはしないでもらいたい。