亀田製菓会長CEOのインド人ジュネジャは、日本経済が高度成長期の栄光を取り戻すためには考え方を変え、より多くの移民を受け入れる必要があると話す。

 これも一部の事実であったり正論であったりするのだろうが、あくまでも一部分のことである。移民を受け入れることに伴うデメリットについては無視をした一面的な発言であるため、結果的には全体的・総合的な事実でも正論でもない発言となる。

 このように、自分に都合の良い一部分の事実や正論のみを言って相手をだます論法(情報をコントロールして、正当な判断をさせない手法)は、日本社会では日常的に行われているものである。政治家もそうだし、テレビの情報番組も銀行の投資信託相談(ネット銀行で買ったほうが安くて便利なことなどは絶対に説明しない)もしかりである。

 ここ数年で訪日外国人が急増し、習慣やルール、規範意識、道徳観の違いから、多くの問題が各地で起きている。中国人、韓国人、ベトナム人、タイ人などが犯罪を犯して逮捕されるニュースもよく見る。平和ボケして犯罪をしやすい日本で悪事を働いてやろうという悪い人もけっこう日本にやって来るのだろう。世界中から、日本は非常に安全できれいな国で、人々も親切丁寧で他人を尊重するといわれているが、それは日本で育ち、日本の教育や習慣を身につけたからである。日本とは異なる国で育ち、その国の教育を受け、自国の習慣や考え方、ルールを身につけた人がたくさん日本社会に入ってくるということはどうなるか、想像に難くない。

 それなりの地位のある人による不正確、不適切な発言があった場合、マスコミや専門家たち、あるいは国や専門機関がファクトチェックをし、健全な批判を行うことが重要であろう。いじめ同様に、見過ごすことは容認することであり、それが普通の状態になっていく可能性が出てきてしまう。