遅くまで残業している教員を見て、校長は注意をせずに「熱心だ」、「やる気がいっぱいだ」、「素晴らしい教員だ」などとほめる。この考えは、職場の教員たちに浸透してしまう(職員会議で堂々と直接職員に伝える校長もいる)。かくして、いつまでたっても退勤時刻で帰宅することができない。もし帰ったら、他の教員から白い目で見られる。

 教育委員会は、校長への指導を徹底したほうがよい。いや、文科省が教育委員会への指導を徹底したほうがよい。

 もちろん、退勤時刻で帰宅しても仕事がたまらない程度まで、教員の仕事量を減らさなければいけない。明日も6時間の授業があるのだから、子供たちが帰った16時以降は教材研究の時間にする必要がある。そうしないと、残業か家に帰って仕事をしなければいけなくなる。したがって保護者対応や校務分掌専門の教員を配置したり、会議、研修の時間を作るのであれば授業時数を減らすなどする必要が出てくる。結論ありきの本末転倒で時間配分をすると、最後のしわ寄せは全て教員に来てしまう。

 かなり前のことであるが、東大教育学部の教授が「自分(の生活や人生)や家庭を大事にしない人に、他人を教育する資格は無い」といった旨の話をしていたことを思い出した。