今晩はテレビ東京で歌謡祭の放送がある。4時間の特番らしい。ここ20年程の歌謡界は、坂道グループとジャニーズばかりだったので後世に残る曲がなく、今晩も昭和~平成前半の曲がたくさん紹介されるようだ。

 司会者を見たら、ジャニタレ(ジャニーズ事務所の圧力営業によって今の地位を得た芸能人)の国分太一氏ということだ。会話や話し方がうまいわけではないし、個人的には個性や魅力が感じられず、逆にうまくできるかハラハラしてしまうので、残念だが番組は見ないだろう。

 年に一度の大きな歌謡祭になると、なぜか国分太一氏や似たような存在の相葉雅紀氏、櫻井翔氏が司会者に選ばれる。相葉氏は「声が聞こえにくい」、「会話が下手」など、櫻井氏は「話しべた(会話が続かない)」、「カンペを凝視しながら無感情な棒読み」などといったイメージがある。

 皆、ジャニタレの象徴のような存在だ。私は、やはり「いまだに旧ジャニーズ事務所やジャニタレ個人とメディア業界の間には忖度や癒着があるのか」と思ってしまうのである。他の理由が考えつかない。

 櫻井氏は日本テレビとベッタリの関係である。調べてみると、櫻井氏の父は総務省で情報通信行政を担い、退職後は電通グループの代表取締役副社長を歴任し、テレビ局に大きな影響力を持つ。妹も日テレに入社している。櫻井氏や妹は、本当に実力のみで採用されているのだろうか。先の兵庫県知事選では、国民からテレビ局は信用されずSNSが信用されて、あのような結果になった。しかし、テレビ局の忖度や癒着、コネ、圧力、不正・不公平などの実態を昔から現在に至るまで見ていると、誰もテレビ局など信用できないだろう。世紀の大事件であるジャニーズ事務所による性犯罪や忖度営業(脅迫・圧力営業)を数十年にわたって陰で支えきたテレビ局は、いまだに完全な第三者委員会による社内調査を拒み続けている。信用できないというよりも、私には「悪者」に見える。

 実質的に日本を動かしているのは政治家(政策担当)とテレビ局(世論形成担当)だと思うが、この二つが日本社会の中で最も腐っているという状況を見ると、やはり日本は精神面ではまだまだ三流国家なんだなあと感じる。日本の大きな欠点は、自浄作用がないことだ。そのために、なかなか改善・発展していけない。そして、外部からの圧力には非常に弱い。国連に、日本社会を監視・指導してくれる日本担当部署でも作ってもらいたいくらいである。