ものまね芸人は、本人をおもしろおかしく誇張してお客さんに笑ってもらうのが仕事である。それを見た一般の人は、本人を見ただけで嘲笑したりバカにしたりする気持ちが起きる。
これはひどいことであり、社会的に放任してはいけないことだと私には感じられる。本人も、怒ったり注意をしたりすると世間のイメージが悪くなるから仕方がなく苦笑いをしているが、心の底ではやめてもらいたいと思っていることだろう(例外的に、売れない芸能人が売れる手段として物まねをしてもらいたいと願う人もいる)。このものまね芸人の仕事は、小中高生が、友達の特徴的な外見を取り上げてからかいひやかしてみんなで笑いものにする、いわゆる「いじめ」の仕方を教え広める一助ともなっている。人との違いをからかい、笑いものにし、時には攻撃するということを少年期から青年期にかけて学んだ感覚や習慣は、大人になってからも死ぬまで続く。
しかし、私が最も許せないのが、物まね芸人が言う「自分は○○さん(本人)をリスペクトしている」という発言である。これは完全な嘘である。尊敬している人をからかい、世間の笑いものにできるはずがない。自分を正当化するために、真逆のことを堂々と発言できる人格や性格を、私は軽蔑する。
ものまね芸人の仕事は、地域や世界における様々な差別にもつながっている。いますぐやめ、SNS上からも動画を削除することを要望する。「からかい、冷やかし、嘲笑」は「いじめ」であり、犯罪行為となる(名誉毀損罪・侮辱罪)。人をバカにしてみんなで笑っている動画など、ネットで普通にみられる状態にしておく警察にも疑問を感じる。
※ ただし「ものまね芸人」といっても、一切デフォルメせず、お客さんを笑わせようとせず、本人をコピーするように上手に歌ったり声をまねたりするものまね芸人もいる。お客さんは笑わず、その芸に感嘆の声を上げ、感動の拍手をしてくれるようなお笑い芸人は、特定の個人や視聴者(国民)に不快な思いや悪影響、被害を与えたり、不適切な習慣を社会に定着させることは無いので、存在してもよいと思う。