テレビを見ていると、右手の人差し指と親指を使って鼻の入り口をつまむように擦る芸能人が結構いる。鼻の入り口は鼻から空気を吸い込んでいるためにばい菌も多く、鼻水や息などによって湿っている。指は汚くなるが、その手で店の商品や公共物を触ったり握手をしたりする。本人は、何とも思わないのだろうが、その手に触れたいと思う人は一人もいない。

 これをやる人は、100%中年以降の男性である。女性や若い男性がやっているのを見たことは無い。いわゆる「オヤジ」だからやるのか、やるから「オヤジ」といわれるのか。とにかく、中年以降の男性は、他人が嫌がることを平気でできる人が多い。

 いや、女性の多くもいわゆる「オバタリアン」になるから、男性に限ったことではないか。つまり、性別に関係なく年をとっていくと次第に熟練し立派になっていくのではなく、逆に自己中になっていくということなのだろう。なぜなのだろうか。老いることで、できなくなることが増え、そのいらだちからなのだろうか。いずれにせよ、中高年の人は社会の迷惑者にならないよう、意識的に他者への思いやりを十分にもって生活するようにしなければいけないだろう。