自民党の議席が大きく減ったのは、政権交代を期待しての行動ではなかったのだろうか。自公で過半数を取れるならば、あとは実質的に議員数は関係ないからだ。

 国民民主党が総理指名で結果的に石破氏が総理になるような行動をとるならば、それは国民の民意に反していることであり、自民党の仲間(公明党のような存在)になるということだ。国民は情報不足のために(国民民主党がどういう党か知らず)、国民民主党の議員に投票して、結果的に自民党に過半数を与えてしまう行動をとってしまった。これは情報発信者であるマスコミに大きな責任がある。

 今からできることとしては、国民民主党代表の玉木氏以外の議員の中には二大政党制が重要だと考えている議員はたくさんいるはずだ。その人たちが結集して玉木氏に訴え続けるという方法もあるが、国民民主には行動に移せるような議員はいないだろう。あるいは、今後国民民主が自民党にくっつくのであれば、自民党を恨んでいる公明党が自民党から離れて野党と組むというシナリオも考えられるが、国民民主も公明党もあえて苦労をせずに勝ち馬に乗りたい政党なので、やはり野党とは組まないだろう。

 二大政党制に向けたスタートを切る最大のチャンスを逃してしまった。今後数十年はこんな機会はやってこないと思う。自民党は、今後半年ほど国民民主の機嫌取りをし、その後は再び安倍派中心の傲慢腐敗一党政治が復活するような気がしてならない。