ある週刊誌のネット版の見出しに「なぜ世間は秋篠宮家をバッシングせずにはいられないのか」とあった。

 この表現自体が、すでに世間をあおり、攻撃的な意見を生み出し、口コミや掲示板を炎上させるものである。おそらく意図的なのだろう。

 世間の人々は、実際に肉眼で秋篠宮家の方々の行動を見ることはない。したがって、テレビや新聞、ヤフーニュース、ネット上の雑誌などマスコミが流す情報を、それが正確か不正確かに関係なく知識として獲得し、それに沿った意見を持つ。それしかできないのである。だから、マスコミがどのような内容をどういった表現でどれだけの量の情報を社会に流すかによって、世間が秋篠宮家についてどう感じるのか、バッシングをするのか(そもそもバッシングの判断基準や世間が本当にバッシングしている状態なのかさえ不明であるのだが)、尊敬するのかが決まってくる。

 すべてはマスコミのさじ加減一つである。万が一、世間が秋篠宮家を本当に不適切なバッシングをしている状況であるならば、そうしたのはマスコミである。それ以外に、このような状況を作り出せる人(媒体)はいない。

 マスコミは、基本的に世間を煽ったりネット上で炎上させたりするのが好きなのだろう。好きと言うより、それが仕事なのだろう。もしある出来事について多くの人が反対も怒ったりもしないような穏当な内容や中立的な表現の平凡な記事では、世間は見向きもしてくれない。発行部数や視聴率が下がる。マスコミが炎上商法を行うのは、当然のことなのだろう。しかし、少なくともそれを世間のせいにするのはやめてもらいたい。