生き物(生物)の中には、哺乳類や昆虫のように脳や神経を持つものと、草木や野菜のように脳や神経を持たないものがある。

 この2つを一緒にして、「生き物を殺してはいけない」「野菜であろうと命を食べることになり罪深いこと」などというから、いたるところで無理が出てくる。人間や像などを次々に殺すことと、家を建てるために木を次々に切ることを同等に扱うことは、生物学的、医学的、環境的、社会学的、道徳的、法的等々、様々な点からできないだろう。

「生物」のくくりが広すぎるから矛盾やむちゃが出てくる。この2つを分けて、それぞれに適切な名前を付けたほうが、すっきりするのではないだろうか。