和田アキ子氏が、日曜お昼の全国放送で、女子やり投げで金メダルを取った北口選手が横になっている様子を見て、「あはは、なんか、トドみたいのが横たわってるみたいな」と言い放った。
和田氏は、本人に対して面と向かってこの言葉を言うことはできないだろうから、国民と同じく悪口の表現にあたるという認識は持っているのだろう。和田氏は、言う場面を見誤った。笑いのためには手段を選ばない仕事をしていることが裏目に出た。
北口選手に対するこの表現は、私もそうだが思ってもいなかった人々に新たな見方を与えてしまった。今後、彼女のこの映像を見るたびに、和田氏が表現した言い方が思い出されてしまう。よくわからない小学生やふざけた中高生は、面白がって学校などで言い出すだろう。SNSでからかったりする人も出てくる。いじめとは、こうやって生まれ、広がるのだろう。
和田氏は、北口選手に対する最悪の見方を新たに国民に植え付けた。謝罪やお金などでは、過去に戻すことはできない。どうするつもりなのだろうか。
以前、和田氏は全国放送において、野球のヌートバー選手についても彼の体の一部をとりあげて悪口(本人に対しては言えない事、本人が聞けば嫌な思いをする事、聞いた国民も本人にそれを言えない事)を世間に広めていた。それ以降、やはりヌートバー選手を見るたびに私はそれを思い出して、自分自身が嫌になる。和田氏は、テレビやラジオで偉そうなことを言っているが、人との違いについてとても敏感でそれを取り上げて悪く言うことが身についている差別主義者だと私は思う。人との違いを認めよう、多様性を認めようと進めている現代においては、仮に思ったとしても口にしてはいけない。彼女は、すべてをお笑いで正当化しようとする「日本のお笑い芸人」そのものだ。評論のような仕事はやめたほうがよいだろう。