最近、テレビの番組においてアナウンサーなどが誰かにインタビューをしたり質問したりする時に、「あらためまして(あらためて)」と言うことが非常に多くなった。
繰り返しの会話や質問となり申し訳ないと思うなら、他の質問や呼びかけをすればよい。あるいは、以前と同じ質問の答えを同番組においてもどうしても言わせたいのであれば、「あらためまして」と言わなくても済むような話法、表現方法で質問すればよい。しかし、おそらく進行力やアドリブ力(りょく)、ボキャブラリーなどの能力が劣るために、陳腐で同じ表現で質問や会話をすることしかなくてプチ罪悪感が生じ、「あらためまして」と言わせるのだろう。
「あらためまして」など、以前はテレビ番組で聞くことはなかった。ジャニタレばかりのドラマの主役や歌番組、バラエティ番組、ニュースキャスター、そして三流芸能人と詭弁が仕事の弁護士、異様な准教授たちばかりのコメンテーターなど、全体的にテレビ出演者の質の低下が目立つ。テレビ局員の世代交代により、規範意識(平等・公正等)や番組作りの趣旨、目的が変わってしまったのが原因だろう。
なぜテレビ番組の劣化が進むのか、テレビ局も根本的な個々の具体的原因を列挙してみたほうがよい。もし視聴者のことを第一に考え、改善したい気持ちがあるのであればだが・・・。