オリンピックのサッカーでは、最初に両キャプテンの目の前で審判がコインを上に投げ、裏表で場所取りをする。なぜ、両キャプテンがいないところでコインを投げて決めないかというと、不正を防ぐためである。多くの競技では、このように公平公正にやっている。
しかし柔道の団体戦では、コインやくじ引き、じゃんけんなどではなく、選手や監督の目の届かないところで、誰かがかってに決めたものを画面に写して、このように決まりましたと発表するだけの形だった。パソコンのルーレットを使って誰かがスイッチで止めたのだと思うが、その公平性は調べようがない。スイッチを押すタイミングを知っている者は誰だったのだろう。代表選は、フランス開催でフランスに有利な選手に決まった。だれにも(選手にも監督にも観客にも視聴者にも)全く見えないところで、何の保証もない道具を使って決められた。これでオリンピックの柔道はいいのだろうか。そんなことは許されないから、他の競技では皆の目の前でコインで決めているだろう。次の世界大会から、闇だらけの陰でのルーレットは廃止しなければいけない。できれば、今回の不正めいた決め方で行われた決勝の代表選をもう一度公平公正にやってもらいたい。
あのルーレットは、陰で誰かによって何が行われても、誰にもわからない仕組みだ。世界中の人が疑っているだろう。少なくとも、決め方が誰の目にも分らないようになっていた。よくできたなあと思う。