スポーツ競技において、実力のある選手、強い選手というのは、技能だけが優れているのではない。
体力や反射神経、試合中における対応力・想像力・思考力、健康管理、相手の分析や勝つための作戦、勝利を引き込む運(試合の流れの作り方)、セルフコントロール(集中力や平常心の維持等)等々、多くの点において優れている選手を、「実力のある選手」というのだと思う。試合の勝敗には多様な要素が絡んでおり、それらすべてにおいてうまくできなければ安定して勝つことはできない(真の実力者、強い選手とは言えない)。
期待されていたのに負けてしまった選手が、よく「風邪をひいて全力が出せなかった」、「けがをしたから出られない(試合以前の問題)」「敵が急に○○してきて負けた。実力が出せずに終わった」、「運が悪かった」などと言うが、スポーツ競技においては、これらもすべて含めて、その人の「実力」というのだと思う。
実力のある本物が勝ち、部分的に得意なことがある程度の偽物が負ける。当然の理であろう。