パリ五輪開会式が終わった。

 個人的には、オリンピックの開会式や閉会式のパフォーマンス(ショー)が好きになれず、過去1度も楽しい、見ていたいと思ったことがない。4年に1度なので毎回我慢して挑戦してみるが、10分以内にはチャンネルを変えてしまう。今日のパリ五輪開会式も5、6回テレビをつけては5分程で消したり他の番組を見たりしていた。しかし会場にはたくさんの人がいて、世界中で多くの人がテレビを見ているようなので、私の感覚が一般的ではないのだろう。

 ただ、1度だけ部分的に「素晴らしい、もう1度見たい」と思ったことがあった。それは、リオ五輪閉会式で行われた次回会場の東京五輪紹介パフォーマンスであった。10分程であったがとても引き付けられ、その後もユーチューブで何十回となく見た。何度見ても飽きることなく、毎回すごいと思わせられる。曲も演出も動きもVTRも魅力的で、世界中からも称賛を浴びたパフォーマンスだった。なぜあのようなパフォーマンスができたのかというと、短時間の紹介程度のものだったので政治家やご老体たち(権力者や関係者たち)が軽く考えて一切口を出さず、MIKIKO氏や椎名林檎氏たちの感性のみで作り上げることが可能だったからであろう。東京オリンピックやどこの国のオリンピックの開会式も閉会式も、政治家やご老体たちが世界の人々が興味を示さないような独りよがりの願望をパフォーマンスに盛り込むように要求するから、つまらないものになるのだと思う。東京五輪紹介動画を1度ユーチューブで見てもらいたい。幻に終わったMIKIKO氏による東京五輪開会式パフォーマンスの動画もあるので合わせてみてもらいたい。実際に行われた東京五輪開会式のパフォーマンスと比較すると、あまりの悔しさに涙が出る思いになるだろう。

 パリ五輪開会式は、土砂降りの雨となり、誰にとってもかわいそうなものになってしまった。快晴であれば、少しは違ったのかもしれない。しかし選手たちが川を移動したり様々な場所でパフォーマンスや聖火ランニングをしているために、選手も観客もそれらが映し出されている巨大スクリーンを見つめるだけになってしまった。これでは、せっかく現場に行ってもテレビ(スクリーン)を見て楽しむような状況となり、しかもその巨大スクリーンが1台?壊れて映らなかったという。聖火ショーも過去の悲しい気球の事故を思い起こさせるような火に包まれる演出であった。スタジアムではなく広範囲でショーをする問題点が顕著になった開会式だった。あれほどの大雨の中でじっと座ってスクリーンを見つめていた選手たちや雨に打たれながら川沿いに立ってテレビを見ていた多くの観客は、体調を崩さなかっただろうか。おそらく多くの人が途中でホテルや家に戻ったのではないだろうか。

 踏んだり蹴ったりの開会式だったように私には見えたが、これらのことは当然予想されたことであり、そうであればあえてこのような開会式を目指したのであろうから、私ほどなんとも思わずに「よかった」、「成功だった」と思う人のほうが多いのかもしれない。

 今の私の頭の中は、なでしこが逆転負けして有力選手がケガで離脱したこと、7人制ラグビーが何度も何度も大差で負けること、ブレイキンシゲキックスが意図的に持ち上げられていることの3つが占めている。とても悪い流れが日本にきているように感じるのは私だけであろうか。

 

〈追記〉今日、男子バレーが負け、男子バスケが負け、柔道の永山選手が負け、男子ハンドボールが負け、大坂なおみ選手が初戦で負け、卓球の張本・早田ペアが1回戦で負け、100mバタフライの池江選手が準決勝で負け、連覇がかかっていた体操の橋本選手が鉄棒の着地を失敗して決勝へは進めず・・・。いずれも明らかな実力差で負けたのではないのが気がかりだ。日本は完全に悪い流れに乗っている。脱出するきっかけが欲しい。

 そもそも論で言うと、すべての原因はテレビ局の報道の仕方にあると私は思う。選手たちにプレッシャーを与えるようなインタビューや応援をし、負けると質量ともに他の競技の選手たちが委縮し暗くなるような報道の仕方をする。悪事を重ね反省もしない(ジャニーズ問題や24時間テレビの募金横領、「セクシー田中さん」の原作者自殺事件等々)、視聴率を稼ぐためにコメンテーターや自称専門家などを使って国民を煽り放題のテレビ局は、オリンピックのような重大な事柄には関わらないほうがよいと思う。

〈追記〉28日は、女子バレーが逆転されて負け、阿部詩選手が負けた。これまでマスコミで大きく取り上げられてきた種目が、次々と負けている。これは冗談ではなく、本当に悪い流れに乗っている。今の所、金メダルを取ったのはマスコミから注目されていなかった柔道の角田夏実選手だけである。マスコミの餌食になっていないわずかな選手たちは、伸び伸びと自分のために力を出し切っているように見える。