卓球の国際大会で、伊藤美誠選手がフランス人選手を相手に2セットを先取したが、その後に連続で3セット取られ、セットカウント2‐3で負けた。
本当に彼女らしい試合だ。これが彼女そのものであると思う。彼女の場合、いつも何が起きてもおかしくないような試合をする。これほど彼女の試合がいつも不安定な理由は、彼女は技術で戦っているのではなく、自分自身の本当の気持ちに完全に影響を受けて実力が出せなくなるからであろう。いくら「試合を楽しみたい」と笑顔でウソやはったりを口にしてみても、それはさらに自分を追い込み逆効果である。
「試合を楽しみたい」などと言わず、「相手の胸を借りるつもりで頑張りたい」と心から謙虚に言えるようになれば彼女は最強なのだが、性格上そのように変わることは無理だと私は見ている。スポーツ選手にとって、性格や考え方、セルフコントロールといった競技の技術以外の要素も非常に重要だと思うが、その対策や訓練があまりにも軽視されすぎているのではないだろうか。