戦死と病死を扱うドラマは、もういい。他にシナリオが考えつかないのであれば、無理に作らないでほしい。あまりにも陳腐で手抜きで、恥ずかしくて見ていられない。かなり神経が図太くなければ、あるいは無知や鈍感でなければ、戦死や病死を扱う脚本を書いたり制作したりできないはずだと思うのだが。

 戦死と病死の2つは、簡単に視聴者の同情を買い、視聴率アップにつなげることができることはわかる。しかし、物には限度というものがあるだろう。NHKの朝ドラも、戦死と病死の完全版が多い。安易な発想で視聴者の感情をもてあそび、歌謡曲のようにドラマの世界も画一化していく。手抜きで視聴率アップを目指すと映像文化の衰退に直結することをテレビ局は自覚してもらいたい。

 ところで何度も言うが、「セクシー田中さん」の原作者自殺に関する日テレ自主検証はどうなったのだろうか。政治家とテレビ局の言動を考えると、怒りと気持ち悪さが沸いてくるのは私だけだろうか。