「セクシー田中さん」問題で、原作者と脚本家の意思疎通ができなかったのは、両者の間に入ってドラマを制作していた日本テレビのプロデューサーに原因がある可能性が大きくなってきた。彼の身がいまだにだんまりを決め込んでいる。何らかの説明が必要だろう。

 仮に、このプロデューサーが適切にドラマ制作の進行していなかったとしたら、彼に大きな責任があるだろうが、同時に脚本家にも同等の責任があると思う。なぜなら、脚本家は身内の製作方法における問題や改善点だと思う点を本人であるプロデューサーや日本テレビに伝えればよいだけであって、制作手順などまったく関係のない全国民に向けて原作者を非難をするような表現で伝えてしまった。これは筋違いのことであり、自分の単なるうさ晴らしであり(確認もせず自分の誤解であった)、これが原作者が自殺した直接の原因ともなった。

 全く悪くなく、ドラマの世界とは関係のない原作者が、日本テレビやこの脚本家と関わったために命を落としたことは事実である。プロデューサーと脚本家は、責任逃れの弁を述べたり雲隠れしたりせずに、心から責任のある反省と謝罪の弁を述べる必要があるだろう。それすらもできないとなると、「セクシー田中さん」が好きだった私個人としては、2人を許すことはできない。寒い中、どんな思いで一人栃木の山奥に向かったのか、道中の気持ちを察すると、このままあいまいにしてはいけないと思う。