小泉今日子氏と有働アナウンサーの対談を見た。

 小泉氏は、「バラエティには絶対に出たくない」という。理由は「くだらないから」だそうだ。

 それに対し、有働氏も「私もほとんど見ない」と応じていた。

 小さいころからテレビっ子だった私も、数年前からバラエティは見なくなった。理由は、素人の大学生が身内だけでバカ騒ぎをしているように見えるからだ。普通のセリフでものけぞって大笑いし合うなど傷のなめ合いばかりで、視聴者は引いてしまうし哀れに感じてしまう。ほとんどが吉本芸人なので、吉本興業が要因なのだろう。

 歌番組も見なくなった。同じようなメンバー、同じような曲、同じようなダンスばかりで、昭和と異なり個性的な曲がほとんどなくなった。これは、ジャニーズ事務所と秋元氏が要因だと思われる。

 ドラマも半分以上は見ていない。半分以上のドラマに本物の俳優ではなく、力不足のジャニタレが出演しているからだ。これはジャニーズ事務所が要因だろう。

 テレビ文化が年々衰退している感じがする。本当におかしいから笑う、いい曲や魅力的な曲を聞く、俳優さんたちのドラマを見る、ということができなくなりつつある。

 原因を書いたが、おおもとの原因はテレビ局にある。バラエティにしても歌番組にしてもドラマにしてもニュースキャスターやレポーターにしても、出演者の最終決定をくだすのはテレビ局だからだ。魅力や実力ではなく、すべてが「忖度」によって出演者が決まる。歴史に残る大事件(ジャニーズ事件)が公になり、テレビ局が総ざんげした後でさえ、ジャニタレ最優先の姿勢は全く変わらない。政治とテレビ局は倫理や恥のかけらもなく、「何でもあり」となっている。やはり日本は、精神的にはアジアの三流国家だと認識させられる。古臭い悪習が厳然と存在し、それを壊すことができない。

「テレビ局」と「政治家」、この2つを解体的に改善しなければ日本社会は衰退する(悪い規範を示しながら、社会や国民を望ましくない方向へ導いてしまう)一方だと特に最近強く感じる。