能登半島地震から7日たった今日の時点で、まだ200人以上の方が行方不明となっていて、救助も順番待ちになっているという。

 順番を待たずに救助してもらえるように、調整の上で石川県以外の46都道府県からヘリでレスキュー隊が能登半島各地に一斉に行けばよかったと思う。重機は周辺の県から自衛隊の大型ヘリが運べばよい。今からではもう遅いが、これをせめて発災の2日後には、物理的にはできたであろう(翌日は配置計画と準備)。

「現在、救助隊は頑張っています」というアナウンスが今日もテレビから流れてくるが、スピードやタイミング、方法を誤ると、必死の努力も無駄になることを認識したほうがよいと思う。わかりやすく言うと、1年後に救助を命がけで頑張り出しても意味がないということだ。

 今回も、初動対応があまりにも遅すぎた。大地震直後から全力で情報収集→救援・救助に向けて46都道府県が行動をスタートしなければいけなかった。72時間を過ぎてから全力を注ぐのではない。72時間まで120%の力を注ぐのである。72時間の間、倒壊した家屋からの救助に関して、おそらくほとんど何もしない県が多かったと思う。

 もちろん大規模土砂崩れなどで、実際はすぐに救出することが難しい個所もあるだろうが、せめて全国の自衛隊やレスキュー隊などは、72(+α)時間まではすべての地点において物理的に可能な限りの救助活動をするべきであっただろう。誰も助けに来ず、崩落した家の横で救助の順番待ちをしている家族の気持ちを考えると、悔しさがこみあげてくる。

 今日の能登は雪まじりの冷たい雨が降り、気温も低下している。200人以上の行方不明者の安否が心配だ。