フジテレビの「めざまし8」で、クリスマスの夜に渋谷で路上飲みをして空き缶やごみがそのままにしてある様子の映像が流れていた。映像終了後、司会者やコメンテーターたちは非難することもなく、次の話題に移っていた。
「このように渋谷の街で路上飲みをしてゴミをおいて帰る人がけっこういます」と、やり方(渋谷の街で夜に路上で飲む)を伝え、多くの人がやっていることだよと安心感を与え、結果的に路上飲みを増やそうとする報道姿勢は認められない。
フジテレビは、やめてほしいという意図で路上飲みの実態を放映しているのであれば、実態の映像後に強く非難をしたり禁止を呼びかけるコメントをしたりしなければいけない(この情報を見た人が「僕もやってみたい」と思わない程度に)。
テレビ局は、自分たちがやっていることや影響がわからず、興味本位に情報を扱っていることがよくわかる事例だ。公共の電波を使って全国に情報を伝え、世論を作る仕事をしていることを自覚し、採用条件で倫理観や想像力などの観点を厳しくしたり社員研修の徹底を図ったりする必要があると思う。最近の情報番組やバラエティ番組は、何もわからない大学生サークルが仲間内で無責任に作ったような番組が多すぎると思う。