司会の神田氏が、番組をしばらく休むことになった。

 個人的な感想だが、現在の彼がいるよりはいないほうが安心して見ていられる。それに、他の出演者も適任ではない。レポーターは、「〇〇で~~~~す」「おはようございます~~~~」と、声が通らずに聞き取りにくいチャラ男系で、ため口で話したりカンペを凝視して棒読みしながら、当たり前すぎる説明やコメントだけで、あまり見たくない(私は彼のコーナーだけ他の番組を見ている)。スタジオは、これまた声がこもってよく聞こえないガヤが、単発発言だけで流れを作れない(落ち着いた長い会話が成立しない)。一人で大笑いしている姿もひいてしまう(うるさいバラエティ番組なら適任だろうが)。明るく爽やかで聞き取りやすい声の松下奈緒氏が一人で頑張って、気の毒に見えてくる。

 また、竹内都子氏や三船美佳氏のポジションがいなくなった。明るくて会話を元気にうまくつないだり回したりする重要な存在だった。それを無くして、残った人たちがこれでは、番組終了も近い感じがする。初期メンバーが光って見える。

 人選や人数(役割)など、初期に比べてすべてが悪くなってしまった。出演者というより、制作側のテレビ局の責任だと思う。出演者はそれぞれの性格や個性、得意分野があるので、依頼されたからやっているのであって悪くない。芸人たちが適材適所ではなくなっているだけである。

 番組は、松下氏を除くすべてを一新したほうがよいだろう。司会は土曜日の朝にふさわしく、楽しくてさわやかな男性(例えば「相棒」の寺脇氏など)、松下奈緒氏、それからレポーターは無理をしている「ふざけた人」ではなく、明るく元気で「楽しい人」がよい。スタジオ内のサポーターも2人に戻したほうがよい。誰がよいか考えたが、田中義剛氏と都子氏があまりにも適任だったので代役が想像できない。

 いずれにせよ、「旅サラダ」が劣化していくのは、人選と出演者の構成によるものである。内容は以前同様に見たいものばかりだし、実際見ていて楽しい。テレビ局員も世代交代があるのだろうが、世間の声を大事にしながらやらないと、方向違いの自己満足になってしまう。最近、どのテレビ局にもそれが目立つ。