今年の新語・流行語大賞にノミネートされた言葉が発表された。

 これまで、野球ファンだけが知っているような聞いたこともない言葉が大賞に選ばれることが多かったので、今年も国民のほとんどが知らないような野球関係の言葉がノミネートされないことを祈っていたが、「アレ」が入ってしまった。私は聞いたことがない言葉であったが、プロ野球の監督が発した言葉らしく、野球ファンのごく一部で盛り上がったらしい。

 このままでは、今年も審査員である野球ファンのやくみつる氏が、国民的な流行に関係なく「アレ」を選んでしまうではないか(これまでの審査員の顔ぶれを見ると、やく氏以外に野球の大ファンがいないので、選考過程でのやく氏の発言が優先的に通ってしまっている可能性が高い)。

 しかし、わずかな望みも残されている。野球関係で、もう一つノミネートされている。大谷翔平氏のWBCでの言葉「あこがれるのを・・・」である。これは、野球ファン以外の多くの国民も聞いたことがあるので、これが大賞なら国民も納得できるだろう。あとは、やくみつる氏の野球好きが国内の両リーグのチームに限ったことなのか、野球全般なら好きなのか、ということにかかっている。

 ちなみに、ノミネートの段階から審査員たちの意見が反映されているのだろうか。ウィキペディアで調べてみたら、過去にやく氏がノミネートの中に自分がある言葉をねじ込んだことを明かしたとある(事実関係は不明)。他にも、やく氏についてはいろいろと批判や問題が実際にあるようだ。そうであれば、このあたりで審査員全員を変えてみるか、あるいは数名の審査員だけで決めるのではなく電話アンケートなどで決めるようにしてもよいのではないか。年末の楽しみでやっているのだから、おかしな不正疑惑や問題がでるくらいなら、一新したほうがよい。

 

〈追記:2/1〉大賞が発表され、阪神の岡田監督の「アレ」に決まった。こんなのは茶番だ。やく氏が審査員をやめ、自身のSNSで個人的に発信していればよいだろう。一個人の好みが国の流行語大賞になる仕組みは、やめなければいけない。なぜ毎年年末の締めくくりに、国民全体がモヤモヤした気分にならなければいけないのだろうか。年の最後に不愉快にさせるのはやめてくれ。テレビ局が非難しないから、いつまでも続いているのである。