女子バレーは、日本がトルコに負けた。

 敗因は、①簡単なレシーブミスやお見合い ②石川選手のサーブ以外での起用 ③サーブミスの多さ、の3つが大きいと思う。

 2セット目の後半、大きく差をつけてリードしていた日本だが、①の2つによって流れが変わり2セット目をとられた。簡単なレシーブミスやお見合いはわずか2、3点の失点だが、それが及ぼす影響はマイナス5点にもマイナス10点にもなる。だから集中してやらなければいけなかった。

 ②については、3セット目、4セット目に石川選手がずっと出ていたが、彼女はサーブの名手だ。コートの中に入った時はアタックをよく打つが、ほとんど決まらない。しかも、彼女は「こっちこっち」と自分にボールをトスするように手をたたくので、相手チームもブロックをしやすくなる。そして決まらない。数年前の国際大会でそれが際立っていたことを、今日の試合を見ていて記憶がよみがえってきた。同じパターンで負けるなんて、誰もそう思わないのだろうか。彼女が何度アタックを打っても決まらない様子を見て、チームの雰囲気もどんどん落ち込み、まとまりもなくなっていた。彼女はサーブの神様として活躍したほうがよいだろう。だれにでも適材適所というものがある。これまで5戦勝ってきたメンバーを基本としたほうがよい。

 ③は、せっかく食らいついて1点取っても、サーブミスで相手に点数を簡単に上げる場面が結構あった。サーブは普通に入れたほうが結果的に点数がプラスになったと思う。

 次のブラジル戦には勝ってほしい。まずは上の3つは無くさなければいけない。そして以前のブログでも書いたように、背が高くて強いチームに対しては相手の高いブロックに思いきりアタックするのではなく、様々な攻撃パターンを駆使して相手を迷わし(相手のブロックを散らしておいて)こちらがアタックするようにしなければいけない。それから、相手コートへパスをするようなプッシュはいけない(点が取れそうな時はよいが)。プッシュするということは、強い相手にアタックをさせることだ。日本は、パスのようなプッシュが非常に多すぎる。プッシュしてアタックさせ点を取られる。このパターンは断ち切らなければいけない。

 3セット目以降は、これまでの軽快さはなく、緊張が大きかった。日本は、心理学のコーチも招いていたようだが、試合中に的確なアドバイスなどはしなかったのだろうか。試合で緊張させないために、私がよく子どもに話していたのは、「勝とうとするな。負けないようにがんばれ」というものだった。「勝たなければ」と思うと、人は緊張する。「負けないぞ」と思って必死になれば、緊張しないものである。今日の日本は精神面でも負けた。

 すぐにできることは直して、ブラジルに勝ってもらいたい。