夏の高校野球で、慶応高の大応援が一部で論争となったことについて、サンドイッチマンの伊達氏が「その論争、うっとうしいなって」、「慶応が強かったってこと」などと発言した。彼は「完全アウェイ」は関係ない(試合に影響を及ぼさない)と思っているのだろうか。

 例えば、日本と中国の国際試合(卓球、バドミントン、サッカー、バレー等々)を見ていると、中国の応援団は動物のような奇声(シャー、ウォーなど)をあげたり大群衆が大声をあげたりと、日本チームや選手を威圧したりプレーの邪魔をするような応援をしてくる。これではフェアとは言えない。それにスポーツの試合は、流れや調子、雰囲気も勝つための重要な要素となる。相手が実力を出させないようにするような異様な応援、過度な応援、相手選手の邪魔をするような応援、高校野球や競技ごとの「応援のルール」を破っての応援など、なんでもありの応援はいけない。結果に対する応援の影響は大きいのである。

 また、伊達氏は応援合戦は素晴らしいというような旨の発言もしていたが、極端に言うと全校生徒100人の高校と、幼稚舎から大学院、そしてOBまでの数千人規模の大応援団で、応援合戦などやらせてはいけない。いじめのようなそんなものは見たくもない。応援も、公平・公正・マナーなしではいけない。

 応援は、その内容によっては相手選手の邪魔をすることにもなるし、味方にとっては「応援が力になる」ということもある。応援と勝敗には相関関係がないというのは、特に実力に大きな開きがない場合には不適切であろう。

 決勝、準決勝の選手達には公平な環境の中で、正々堂々と試合をさせてあげたかった。