福一原発からの処理水を海洋に放出することに対して福島の漁業関係者が反対しているが、危険だから反対しているのか、安全なのに海産物が売れなくなるから反対しているのか、はっきりさせたほうがよい。
もし後者だとしたら、国民としては結論ありきの日本政府の発表は全く信用できなくても、国際機関であるIAEAの調査は信用できるので、風評被害は実際には起こらないのではないだろうか。
漁業関係者が反対することは、印象として「漁業の人が反対しているからやっぱり危険なのかなあ」と国民に思わせることと、周辺国の非科学的で非中立的な主張を支えることにつながってしまう。私には、どうも日本の漁業関係者が反対している目的や本当の思いが見えてこない。
京都新聞は、「理解得る努力足りぬ」と社説で述べているが、世界最高の権威者が集まって調べた客観的・科学的結果を見せれば、それで誰もが理解し納得する。他意がなければ。それ以上に信頼できるものは無いのだから。
理解や納得ができないというのは、非現実的、非論理的な理由か、外交的な戦略なので、丁寧に付き合う必要はない。むしろ丁寧に相手をすると、相手は調子に乗ってもっと無茶苦茶なことを主張してくるだろう。こちらが説明すればするほど、嘘(作り話)と非論理的な説明、論点外し等々あらゆる方法で日本を攻撃し、ますます泥沼に入っていく。キリがない。数十年にわたって韓国と中国のこれまでの主張や反論の全てがそうであったではないか。
反対の目的が違う所にある国に対し、「丁寧に説明する」というのはギャグのような話である。韓国や中国は、日本やIAEAの言うことが わからないのではない。普通に理解でき、本当はその通りだと思っている。わざと日本を困らせて、精神的満足感を得て喜んだり外交的有利に立ったりするためにそのようにしているのに、その相手に対して子供に教えるようにバカ丁寧に処理水放出の安全性について繰り返し説明している場面を想像すると笑ってしまう。どちらの国にとってもマイナスになることは、やらないほうがよい。