日韓防衛相会談が行われ、レーダー照射問題が先送りとなった。会談後、浜田防衛大臣は「お互いにしっかりと率直に議論をしようという姿勢があった」と語った。
「率直に」(「ありのままで隠すところがないこと」)行われたのであれば、これまで嘘をついていた側が発言を訂正したであろう。浜田大臣の発言は事実とは反対のアナウンスで、言い方を変えれば国民に嘘をつき、だましたことになる。
このような無責任でその場しのぎの適当な発言は、政治家や官僚、責任のある者によくみられる(例えば、やるつもりもないのに「これからしっかり取り組んでいきたい」、知っているのに「わからない」など)。
「噓つきは泥棒(犯罪者)の始まり」と言われるように、私はこの「嘘」が嫌いで、認めないことにしている。物事や関係性など全てのことが根底から崩れるし(適切に成立しなくなる)、どれを信じてよいかわからなくなるからである。学校でも、子供たちには、やってしまったことは仕方がないが嘘はいけないと教えているだろう。
世の中は、嘘や偏った情報(総合的にみれば、これも嘘の情報)、屁理屈、経験の狭い人の不適切な意見等々であふれかえっている。言葉って何だろう。コミュニケーションって何だろう。「言葉」や「情報」の機能としての限界なのだろうか。道徳心の問題なのだろうか。脳のしくみ(「慣れ」や「忘却」)が原因なのだろうか。いろいろと考えさせられる。