喜多川氏の性暴力については、数十年前から告発本や被害者による訴え、週刊誌への掲載、裁判などで皆が知っていたことであるが、テレビ局はジャニーズとの関係を深め、犯罪行為も黙認することで喜多川氏による多くの未成年者に対する性暴力を長期にわたって招いてしまった。報道機関として他の事件のように普通に報道していれば、喜多川氏も犯罪行為を続けることはなかった。テレビ局の行動は刑法のほう助にあたらないのだろうか。
今のテレビ局は、いまだにジャニーズ事務所を守りながら(忖度しながら)、自分たちテレビ局にも批判の目が向かないようによく考えながらうまく立ち振る舞っているように私には見える。個人的にはここまで大きな事件にしてしまった一番の原因は、喜多川氏でもジャニーズ事務所でもなく、これまでもそして今も全く反省しないテレビ局の行動にあると思うが、私は間違っているだろうか。
テレビ局の社長たちは定例記者会見において、これからも今まで同様にジャニーズ事務所のタレントを多く使っていくことを明言していた。テレビ局は、今起こっていることが本当にわからないんだなあと思う。例えば、「帰れマンデー」にジャニタレが出てもほとんど後ろからついてきて時々普通の感想を口にする程度で、視聴者に気を遣わせるだけである。バラエティ番組でも普通のことしか言わないジャニタレを無理やり面白く見せるためのお笑い芸人を必ず抱き合わせる。テレビ局は才能があるから使うのではなく、「ジャニーズ事務所」だから使っている。他にジャニーズ事務所に所属していない歌手や芸能人、俳優などはたくさんいる。テレビ局(社長)は、この期に及んで、まだ言うか。まだやるか。
今テレビ局に求められていることは、「公平・正義」と「癒着や忖度の禁止(政治家も含めすべてに対して)」に徹することであろう。そして、もしこれまでの行動でテレビ局が法律に触れることがあるとしたら(未成年者への性暴力の黙認、助長)、きちんと罪を償なわなければいけない。