大阪万博の公式キャラクターが発表された。
東京オリンピックのマスコットは、顔が市松模様で個人的には気持ちが悪くてかっこも悪いと感じだが、今回の万博キャラクターは目がたくさんついたバケモノのようなもので、私は思わず目を伏せてしまった。もちろん客観的な事実とは断言できるものではなく私個人の感覚なのであるが、同じように感じる人の割合は、いったいどういうものだろうか。0か100とはならず、割合(傾向)が重要となる。少なくとも、こじつけのような制作理由などがまったく通用しない感覚的な幼児は、大阪万博のキャラクターを見ると妖怪のように怖くて泣いてしまうと思う。
昔話題になったトヨタキャミのダンシングベイビーが思い出された。世間の評価に反してマスコミが「ダンシングベイビーは可愛いと評判」とか「ダンシングベイビーのブームが来た」といった情報を流して意図的に世論を変えようと躍起になったが、もたずにすぐに消えたことがあった。今の人々には、気持ち悪さだけが記憶に刻まれているのではないだろうか。
大阪万博キャラクターは外見だけではなく名前も「ミャクミャク」と、個人的にはがっかりさせられた。少なくともかわいさや憧れなどは感じられない。
なぜいつもこうなるのか推測すると、大きなイベントのキャラクターを決める際、いつも最初に理屈や願いなどの机上での論理から作り始めるから、多くの人々の感覚に合わないものが出来上がってしまうのではないだろうか。また、選考・決定過程において金や権力に群がる感覚のずれたご老体たち(政治家や組織委員会の長老たち)が関わり押し切ってしまうのではないだろうか(これで初めの国立競技場の設計やロゴ、東京オリンピックの開会式などが失敗した)。
大きなイベントがあるたびに、いくら莫大な税金がムダに使われ、誰の懐に大金が入るのか、私はとても嫌な思いをしてしまうのである。せめて、キャラクターや式でのパフォーマンスなど表面の部分だけでも、多くの人々に「いいな」と思わせるようなものにしてもらいたい。