ガーシー議員が除名処分となった。

 彼は、国会において大勢で決めることが民主主義ではないと話していた。どういう意味か詳細は分からないが、今の政治が民主主義ではないという結論には、私も同感である。

「国会議員は国民によって選ばれた代表なので、その国民の代表が国会で議論したり法案に賛否を示したりすることは民主主義である」と、国会議員はよく言う。この前段部分が事実ならばその通りだと私も思うが、民主主義の定義についてはどうにでも言えるので別にして、事実として国会議員というのは選挙権がある国民全員によって選ばれた人ではない。ここ10年の国政選挙の投票率は衆院選で69.28%~52.66%で、議員というのは平均すると6割くらいの国民によって選ばれた人ということになる。もちろん「投票に行かない人が悪い」、「非国民だ」などという指摘は、「6割くらいの国民だけで選んだのだから、民主主義とは言えない」という理由を覆す理由にはならない。良い、悪いの話ではなく、国会が民主的かどうかの話である。

 良い、悪いの話をするならば、選挙で投票にいった約6割の国民が、今の政治家を選び世の中を今のようにしているので、悪だという見方もできる。選挙に行かない人は、「今のような政治家や政治ではだめだ」、「こんな選挙制度ではだめだ」、「今の政治を何とか改善しなければ」という意思表示、抵抗を示しているのである。だから、選挙に行かない人々こそが、国を憂い本当に良くしたいと願っている「真の国民」だという見方もできる。政治家たちは「真の国民」が投票に行かない理由や目的を真剣に受け止め、新たな選挙制度、真の民主主義に近づくような具体的方策を考えて、実行に移してもらいたい。もっとも今の政治家たちは自分の立場を犠牲にしてまでそれをやろうとするわけはないだろうが・・・。

 さらに言えば、仮に投票権のある全国民が参加して決まった国会議員だとしても、国民の願いや議員個人の考えとは異なる意思決定が可能となる政党政治や派閥政治のしくみ、官僚や様々な団体、陳情団と国会議員との関係、議員の高額な報酬など、民主的決定を妨げる高い壁はいくつもあり、そこまで改善しないと真の民主主義にはならない。したがって、事実上民主主義などは不可能なことで、こじつけや詭弁で「今のこれが民主主義だ」としているわけである。結論においては、ガーシー氏の言う通りであろう。