トヨタ自動車の社長が交代する。昨年の日野自動車の問題もあったであろうが、個人的にはCMでの社長の言葉が決定的となったように感じられる。
彼はCMにおいて、(トヨタは)電気自動車もハイブリットも全部本気などと公言していた。世界の潮流に反して、ハイブリットに本気で取り組むと言い切った瞬間、彼は過去の人となってしまった。
ずっと全力で取り組んできたハイブリットをあきらめることは、彼のこれまでの仕事や存在意義を否定することにもなってしまう。彼はそこに絶望を感じるとともに、どうしても自分の信念やプライド、意地を捨ててEVにかじを切ることができず、身を引いたのではないだろうか。
ビデオテープができた時、ソニーだけがベータ規格にしたことが思い出される。一流メーカーは商品開発も重要であるが、世界の傾向や規格、ルールなどについても検討したほうがよいと思う。