国際政治学者の三浦瑠麗氏が、国葬について「国葬はお弔いをめぐる政治だ」「立憲執行部はボイコットという政治に賭け、岸田政権は安倍さんを特別視するという政治に賭けた」とツイートした。
いまテレビ局は菅元首相の弔辞を取り上げて絶賛するなど自民党政権をサポートし国葬論議を薄めつつある。今回も自民党の勝利なのだろう。野党はもっとしっかりしてもらいたい。
国葬には有名人も多数参加していた。ぜひ弔いたいからと自由参加で行ったのではなく案内状が来たから行ったのだろう。演出家の宮本亜門氏は、自分に案内状が来たことに驚き「どうしてこれが僕に？ 何かの間違いでしょう」とツイートしている（不参加）。自民党は、「正しい政治家」、「偉大な政治家」という虚像を作り上げたり、国葬論議をしにくくしたり、自民党政権への支持を得たりするための演出メンバーとして多数の有名人に案内状を出したのだと個人的には思う。
社会学者の古市氏なども、番組で批判させないために呼ばれたのだろう。参加してしまえば番組内で国葬批判はしにくくなる。彼は参加したようだが、コメンテーターや学者など、公平性や客観性が求められる公での発言者の参加にも、私は反対だった。
今マスコミがやるべきことは菅氏の弔辞を文字で起こして感動しあうことではなく、安倍氏が国葬扱いにふさわしい人物であったのかの評価など閣議だけで決定し税金で行われた国葬の問題点を洗い出し、そしてもし不適切な点があれば、その責任の取らせることではないだろうか。政府の「ごめんなさい」「次に生かします」の言葉ですべてをチャラにさせてはいけないと思う。許すから、何度でも同じことをやるのである（やりたい放題やって、バレたら「今後は適切に行います」で済ますやりかた）。時間がたてば、国民もマスコミもすべてを忘れてしまい、国葬論議さえなかったこととなるだろう。その作戦だけは阻止したいものである。
自己中や悪い人はどこの世界にもいる。あとは、それを認めるか認めないかという周りの問題である。