岸田首相は、「丁寧な説明がたりなかった」と謝罪するが、安倍氏の国葬に対して多くの人が反対しているのは、国葬を実施することの説明がたりないからではなく、国葬扱いにするからである。
しかし、記者たちも情報番組出演者も専門家も誰もそれを指摘しない。なぜなのか。
首相のこの言葉を黙認すれば、国葬にした過程や理由を首相が丁寧に延々と繰り返せば「国葬は適切だ」、「国葬は適切になった」ということになってしまう。
首相に、問題は丁寧さ(自分なりの理由の繰り返し)ではないことを誰かが指摘して、二度と「丁寧に説明していく」ということを言わせないようにしないと、論点がずれたまま国葬を強行されてしまうだろう。「嘘でも百回言えば真実になる」ということを許してはいけないと思う。